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●続いてネットワーク(LX4-2)に入ります。
まずはネジを外して裏蓋を開けます。するとこんな感じ、スポンジがとても丁寧に几帳面に入れられてました。アメリカっぽく無いですね(^^;
●内部構成を確認します。部品はコンデンサーとコイルが一つずつ。抵抗が3個装着されてました。JBLでは無段階アッテネーターが多い中、LX4-2のようなBOXタイプでは、ロータリースイッチ(3段階切り替え)が採用されていたようです。幅が3段階なので、ツィーターを換える場合、入念な能率あわせが必要になってきます。
●部品をアップグレードして完成。ターミナルも交換しました。L77は取り付け場所が決まっているので、大きいターミナルは装着が厳しいようです。それと6dB/octと12dB/octの切り替えスイッチを付けようか悩みましたが、とりあえず純正構成でテストしてみます。箱も塗装して磨いたので綺麗になりました。
●キャビネットの仕上げ。4層で塗装したキャビネットを時間をかけ念入に乾燥。その後各片面にJBLのロゴを入れました。シールではなく塗装なので質感が◎。グレーに黒だとめちゃくちゃ映えてかっこいいです!まさにプロ仕様って感じですね。
●いかがですか。見た目もプロっぽくなりましたよね。私は以前、民生用のL26をプロフェッショナルバージョンにカスタムしグレードUPさせましたが、今回のL77も同様ばっちり決まりました!MKUグレーにスモーキーグレーがよく合います。
●いよいよ大詰め。こちらは自作したサランネットのフレームです。純正はビンテージ感たっぷりの布なので、何かお洒落なフレームを作りたいと思い自作しました。古いJBLはキャビネットサイズが左右アバウトなので、現物に合わせサイズを調整しながら作りました。
●形はこん感じ。かるーく楕円形の凸型にしてみました。でもこれ、このまま生地を貼ると中央部分が凹むんですよね。だから生地を張る前にプラスチックの網を貼ります。
●フレームを塗装して網を貼って完成。この網は園芸用コーナーに売ってた物です。この状態で中々良い雰囲気を出してきたので、とりあえず生地を貼らずに撮影してみました。
そういえば昔、KEFでも自作ネットを作りました。形まで似てる。ドロン繋がりかもしれません(笑

 KEF104
●サイドから見るとこんな感じ。
今時こんな雰囲気のスピーカー無いですよね。実物は写真よりも質感があり、めちゃくちゃかっこいいです。
●ユニットのオーバーホール、ネットワークチューン、キャビネットのカスタムが完成しました。
ネジ1本、隅々まで丁寧に仕上げるのがヴァリアスクラフトの真髄です。
●最後にユニットを取り付けます。
まずはドライバーホーン。これマグネットが大きくて、重量が1.1Kgほどあります。だからホーンを取り付けるネジはギリギリまで大きくして強化しました。もちろんネジ頭も塗装します。
●ウーハーとドロンコーンを取り付け
●祝!完成!

決まりました!

かっこいい〜

ウーハーの表面は磨いてクリーニングしたので、かなり綺麗になりしました。
あえて純正の雰囲気を残すやり方です。
●斜め上から
●横から
●スーパーフルカスタムL77 プロフェッショナルバージョンの完成です。

エージングもそこそこにさっそく音出し 

まずは一言 
「 うわっ、めちゃくちゃリアルだなー 」 

メンテ前に純正のまま音出しした時の印象は、硬い音。エッジが完全に柔ら 
かく無かったということもありますが、ドンシャリ型で少しうるさく、長時間聞い 
てると疲れる印象でした。ツィーターのLE20も再着磁されてますが、どうし 
てもLE10Aのパワーについてこれない感覚、ちぐはぐ感もありました。 
L77の純正ネットワークでは、ほぼLE10Aが主体の音になるので、フルレンジ 
としてユニットの能力も問われます。フルレンジの弱点は臨場感が出難い所です。 
初めて聴いた時からそこはなんとかしたい、ツィーターも交換したい、そんな 
風に思ってました。なのでツイーターを換装、フルカスタムになったわけです。 

臨場感の拡大を狙うならホーンがうってつけです。ですが、キャビネットのスペー 
スが限られており、ホーンの選択枠も決まってしまいます。そこでネットワークを 
何度も調整し、できる限り臨場感が増すよう努力してセッティングしました。 
これで再着磁されたLE10Aのパワーがいかんなく発揮されます。 

4311はモニター超の強い音色で、原音、ソースの音を忠実に再現するのが得意。 
元々のL77もそれに順ずるところもありましたが、ユニットを完璧にオーバーホール、 
ウーハーとドライバーの繋がりをネットワークで入念に調整したことにより、ウォーム 
感が増し「 ずっと聴いていたい 」そんな心地良い音色が出るようになりました。 
特に女性ボーカルの艶や色気は見事に再現されており、驚くほどリアリティが 
あります。ボーカルの良いスピーカーはピアノも良く、鍵盤をタッチする音や重厚感 
が見事に再現されました。 


 ここに、ヴァリアスクラフトが丹精込めて仕上げた唯一無二の存在
 
  
スーパーフルカスタムL77 プロフェッショナルバージョンの完成です!


最後に。 
久々の更新で色々戸惑いましたが、問題なかったでしょうか。 
相変わらず文章がへたなのはおゆるしください(笑 
最初のL77ビンテージ感たっぷりな感じでしたが、見た目も音質も同じ 
スピーカーとは思えないほど変わったと思います。 
特に重要なネットワークのセッティングには、かなりの時間を費やしました。 
今は(超面倒な(笑)4311のフルカスタムを着手してますが、 
思い通りの形や音が出たときは、カスタムして良かったと嬉しさもこみ上げます。 
以前より作業場が狭くなり、特殊工具も簡単に使えなくなってしまったのですが、 
まだまだカスタム続けていきたいです。無理難題お待ちしています(笑 

次回、オールアルニコ4311が溜まりすぎて・・・ 
   まとめてで大変恐縮ですが、そのあたりをご紹介できればな思っております。 
   これからもヴァリアスクラフトをよろしくお願い致しますm(_ _)m 


JBL L77 Lancer 1963年〜 1台¥93,500円  
メーカー解説:パッシブラジエーターを採用したスピーカーシステム。
低域には25cmコーン型ウーファーLE10Aと25cmコーン型パッシブラジエーターPR10を搭載。
高域にはコーン型トゥイーターであるLE20を搭載。外観はウォルナット仕上げ。
方式 2ウェイ・2スピーカー・パッシブラジエーター方式
使用ユニット 高域用:2.5cmコーン型(LE20→ホーンドライバーD220ti)
低域用:25cmコーン型(LE10A)
+パッシブラジエーター:25cmコーン型(PR10)
再生周波数帯域 45Hz〜21000Hz
インピーダンス
出力音圧 96dB/W/m
クロスオーバー周波数 2kHz
外形寸法 幅360×高さ570×奥行300mm 約L
重量 18kg(1台)


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