●今回はJBL4301、ウォールナットで武装したフルカスタムと U
オリジナル仕上げで新品復活させた2種のご紹介です。 U |
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●シリアルは1万番台だがかなり程度の良い4301。 きっと良い環境に置かれていたのでしょうね。 |
●このままでもいいやと思ってしまうほど程度が良いですが、再塗装すると新品のように復活できるので、かならず両面実施しています。 |
●木目部分は「 プレミアム施工 」を施しました。
4301は4311に比べると3割増しで黒ずんでますが、プレミアム施工によりだいぶ落ち着いた雰囲気に復活します。 |
●上面もご覧のとおり綺麗に仕上がりました。 ここまでは下地仕上げなので
このあと トリートメント→塗装→UVコート で完成となります。
かなり手間のかかるプレミアム施工ですが、他とは違うと大好評で、多くの方に喜ばれております。 だからもっとがんばらないとね。 |
●こちらは別の筐体ですが、↑の物と負けず劣らず程度の良い品です。
ほんとは広がりが凄く音がいい「 最強の4301 」仕立てにしようと準備していた4301ですが見た目のカスタムに変更しました。 |
●フロントバッフルをウォールナット(突き板)に変更します。
突き板は取り扱う会社により品質がだいぶかわってくるので、何種類か入手し箱のフィーリングにあわせてチョイスしました。
まずはしっかり貼れるよう表面を均していきます。 |
●次にあらかじめカットしたものを貼っていきます。この突き板は天然木なので、熱により横方向へ縮みます。だから貼る前にテストを重ねてからサイズを決めました。 |
●角はかっこよく、このように仕上げました。
黒い部分は元々ある隙間ですが、今回は見た目を良くするため、あえて2mmほど大きくあけました。
元々の隙間幅が均等では無い為、完璧な水平に合わせる微妙なさじ加減が苦労したポイントです。 |
●各パーツの穴部分をカットします。
この穴あけ、曲線カットが意外と難しく、手を滑らせぬよう気をつけます。
良い雰囲気ですね。 |
●こちらももちろんプレミアム施工で仕上げました。 |
●アメリカで使われてる当時のウォールナット(たぶんブラックウォールナット)は質の良い厚い突き板が使われており、現代の突き板とはフィーリングが違います。だから雰囲気が微妙に合いません。
JBLでは元々オレンジ系の塗料で仕上げているので、できるだけ馴染むよう努力していきます。 |
●突き板の切れ端で塗装テストをおこない、一番合う色を調合し塗装しました。時間が経つにつれだいぶ馴染んできたようです。
ただ完璧な一致だと平面的でつまらないですよね。JBLでは左右に差をつけるなど工夫もしていたようです。 |
●最後にUVコートを施し乾燥させます。 やや色味が違いますが、逆にそれが味となり中々良い雰囲気で仕上がりました。 綺麗だと違いますね。
ここまで仕上げるのに3ヶ月以上かかりました。 |
●黒い方は高級なフッ素系塗料で仕上げてます。
程度の良い4301はつるつるした状態ですが、凸凹施工により高級感が増しました。劣化による汚い凸凹とは違います。 |
●ユニットは完璧にオーバーホールしました。 今後何十年も安心してお使いいただけるよう、徹底的に錆を取りコーティングするのは必須です。 エッジは純正タイプで耐久力を上げました。 |
●こちらもオーバーホールの完了。 |
●こちらはエッジをコーティング後削り、それを何度か繰り返し手間をかけ仕上げたものです。
目的はポテンシャルの発揮で、通常エッジを張り替えたばかりだと”新人さん ”と言った感じですが、こちらは”いきなりベテラン選手 ”と言ったところでしょうか。15%はこなれたはず。耐久性も問題なく見た目も渋くなりました。 |
●ネットワームももちろんチューンしました。 アッテネーターも新品に交換します。 |
●細かいパーツやネットワークを取り付けていきます。 |
●元々のツマミは回すのにマイナスドライバー、もしくはスプーンなどが必要ですが、それが必要ないようカスタムしました。
このツマミはアルミ製で質感も良く、高級感に一役かってます。 |
●こちらも同様にアルミ製ツマミでカスタムしました。 |
●最後にユニットを取り付け |
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●いかがでしょうか。 U
フロントバッフルをウォールナットにした4301、ありそうでなかったですよね。U
サランネットも高級なもこもこタイプに交換したので、雰囲気もぐんと上がりました。 U
JBLを多く扱うken○○○さんなら¥70万といったところでしょうか(笑 U
黒い方はオリジナル仕上げで、ネットワークとターミナル、アッテネーターとツマミをカスタムしました。U
オリジナル仕上げですが、たぶん新品以上の質感になってるはずです。 U
「 概観、見た目は誤魔化しがききません 」
見えない中身はO/Hしただのチューニングしただのとなんとでも言えますが、 U
概観は誤魔化す事ができません。 U
雑な作業で綺麗にすらできないのに、中身を綺麗にできるはずないですよね。 U
そんな口先だけのスピーカーも多く出回ってますが、 U
私は丁寧を真髄にVKプレミアムを続けていこうと思ってます。 U
ただこの時期はいいのですが、夏場は汗だくになるほど大変なんです(^^; U
A様
「 音も素晴らしいけど、やはり木目の美しい仕上げのスピーカーは雰囲気がいいですね 」
などと多くの方に喜ばれている”VKプレミアム ” U
大変で時間がかかり数多く作れませんが、機会があれば一度間近で触れてみてください。 U
きっと驚かれるはずです。 U
ここにまた一つ、唯一無二の存在でいい音を奏でる U
そんな素晴らしいスピーカーが誕生しました。 U
次回、喜んでいただけるよう御依頼品をせっせとこなしております。 U
何がでるかはお楽しみに。 U |
JBL 4301WX 1977年 130,000円 |
●メーカー解説:メーカー解説:放送局や編集室・調整室など限られたスペースでの使用を目的として開発されたコンパクトモニタースピーカー。
低域にはウーファー116Aを搭載。 硬質コーン紙を採用、低歪率を実現。不要な共振を防ぐためアルミダイキャスト製フレームを採用。
ボイスコイルには5cm径銅リボン線エッジワイズ巻きを採用、磁気回路にはJBL独自のアルニコVマグネットを採用、トッププレートやポールピース、ギャップなどに至るまで超精密加工したもので構成されてます。
高域には3.6cmコーン型ダイレクト・ラジエーターLE25-2を搭載。 コーン紙はセンタードームと一体になってクリアな高域再生を可能にしてます。ボイスコイルには1.8cm径銅リボン線エッジワイズ巻きボイスコイルを採用、磁気回路には重量0.7kg、15,000ガウスの高磁束密度のものを採用。LE25-2は振動板の周囲を高密度フォームで包んだ構造となっており、有害なスプリアス放射や反射などを吸収し、よりクリアな高域再生を可能にしています。
ネットワーク部は、ユニット間のつながりを滑らかにするため、位相特性やインピーダンス補正などを検討して設計されています。また、パーツには低損失インダクターや特性の優れたコンデンサーを採用しており、クロスオーバー付近での周波数の乱れを防いでいます。連続可変式のレベルコントロールを搭載しており、高域のレベル調整が行えます。
エンクロージャーは振動に対する強度を高めるため、JBL独自のウッドウェル(木の溶接)という接合方法が施されています。素材にはパーチクルボードの中から厳選した最上級の硬縮材である19mm厚の高密度コンプレスト材を使用しており、 耐久性を高めるとともに不要な振動を抑えています。 |
方式 |
2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式 |
使用ユニット |
高域用:2.5cmドーム型(LE25-2) 低域用:30cmコーン型 (116A) |
再生周波数帯域 |
45Hz〜15000Hz |
インピーダンス |
8Ω |
出力音圧 |
88dB/W/m |
クロスオーバー周波数 |
2.5KHz |
外形寸法 |
幅291×高さ483×奥行306mm 約28L |
重量 |
12kg |
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