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お次は箱の仕上げに入ります。フルレンジ箱でも2wayや3wayの箱でも、私の場合ユニットを決めてから、それに合う箱を作ります。今回は逆に先に作った積層なので、ウーハーがはみ出る形になりましたが、それは味になるかもしれません。
隣の小さいのは同じ積層で8cm用の小型箱。側面はローズと凝った作りです。並べてみると20cmは迫力ありますね。
●今回の製作でこだわりのポイントが一つ。
左の矢印はバッフルにツィーターを入れてみたのだが、このユニットは1kgもあり、いかんせん重過ぎます。ここにウーハーも加わると、かなり前傾の重量バランスになり、前のめりに倒れないかと不安がよぎります。
 そこでバランスを取るためにウェイトを装着しました。
右矢印部分、斜めに囲いを作り、その中に鉛を混ぜたセメントを注入しました。鉛を入れることで、容積以上に重くなります。これで全体の重量バランスが垂直、重心が真ん中になるので、どこに設置しても安心できます。
メーカー製でもたまーにありますよね、持って見ると前のめりになりそうなやつが。全部考えてます。
そしてバッフル、超分厚いでしょ。
●さて、最後のネットワークに入ります。
←これ、自作スピーカーに使おうとずっと温めていた、KEF104のネットワークで未使用品。デットストックで状態が良く、ヨーロピアンで一番ダメになりやすいコンデンサーもしっかり活きてます。このネットワークの特徴は”
切り替え式 ”になっており、クロスオーバーを変化させるという、アッテネーターとは全く違うしろものです。メーカー製でこのタイプは珍しい。タンノイとかも。これツィーターの切り替えではなく「 ウーハーの切り替え 」。珍しいのでアルニコウーハーにうってつけと思ったが、クロスの相性がいまいちで断念しました。上まで伸びる小口径ウーハーの方が合いそうです。
●やはりJBLにはJBLか。これはストックしてあったJBLの3wayネットワーク。
これをベースに、セレナムスーパーツィーターと合うセッティングを出していきたいと思います。
●まずは部品の数値を測定、基本のクロスレベルを音を出して確認します。おおらかで自然な鳴り方ですがやはり合っていませんでした。
ウーハーの上はあまり伸ばしたくない。かといって下が出ないツィーター、クロスの合わせどころでそうとう悩みました。
●で完成。1週間ほど見ていたがどちらのユニットも癖の少ない素直な出音だったため、セッティングから組み立てまでスムーズに終わりました。 当初は4301と同じ、クロス2.5kHzにしようと考えていたがツィーターのST350は3kHzからの方が自然です。2.5kHzも無理では無いが、より自然な3.2kHzとしました。
ただこのST350、能率がめちゃめちゃ高く(111dB)116Aは逆に低いので、アッテネーターがニュートラルになる位置まで抵抗で調整せざるおえませんでした。
●完成したネットワークを箱に装着します。
箱が大きい(穴が大きい)と取り付けも楽ですね。
ネットワークは再セッティングしやすいようネジ止めにしました。
●ターミナルはこれ。
ハンダを使わない直付けタイプを使いました。
ケーブルはJBLの純正を使いました。このケーブルは銅+鈴メッキ、で、めちゃくちゃ硬いのが特徴です。音質も硬めで、解像度も高め。その辺のケーブルよりはぜんぜん良い品です。
●いよいよユニットを取り付けます。116Aウーハーは全てばらしてオーバーホール後、最後にエッジを取り付けます。エッジはオクで安いなと思い(3200円)買ってみたのだが、動作に支障をきたすほどウレタンが硬くて全く使い物にならず×。こんなくそエッジ付けて販売してる人もいるんでしょうね。
やはり自作にするべきだった後悔。めんどうなので別の8800円のウレタンエッジを購入。こちらは柔らかくてまぁ良しとしましょう。安物のなんたら、よく考えて購入するべきと反省しました。
●エッジを取り付けセンター出しも完璧。
次は箱に組んでみます。
ご覧のよう一部フレームが顔を出すほど、ぎりぎりのぎりぎり。
●銀色がしっくりこないので、2部艶黒で塗装しました。これでツィーターの黒とも合うはずです。
そしてウーハーの下にあるまるいやつ(矢印)。これはネットのフレームでMDFで作りました。
●そのMDFフレームに音響用の生地を貼りサランネットの完成。
メーカー製みたいで凝ってるでしょ。作るのも結構めんどくさかったです(笑
●116Aウーハーの完成。
フレームはばらばらにしたのち、錆びを落としてぴかぴかに磨きました。その後錆が出ないようクリアコート。ぴっかぴかでしょ。
肝心のダンパーは状態が良く調整の必要はありませんでした。これであと10年は大丈夫でしょう。エッジだけが気になります。やはり自作にしとけば良かったと・・・
●ツィーターも徹底的に処理。
まずは裏側の隙間をがっつり埋めたので、軽いカンカン音から重いコンコン音に変わりました。
そしてこのホーンはプラスチックなので質感がいまいち。そこで、できるだけ鉄に見えるよう塗装してみた。写真ではわかりにくいが、元よりは安っぽさがとれ、だいぶ良くなったと思います。
●最後は慎重にユニットを装着
 そしていよいよ

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