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●完成!の前に
手前味噌ですが、
あまりにも「
オフホワイト 」の完成度が高かったので
別のスピーカーもカスタムする事にしました。

ジャン!懐かしのダイヤトーン
DS-500(密閉)とDS-300V(バスレフ)。

こうして並べてみると、実はほぼ同じサイズなんです。
●300Vはややスリムな分、奥行きが少し長めです。
容量はほぼ同じと言ったところでしょうか。

見た目は悪くないが、70'sヴィンテージほどのオーラや渋さが無いのと、少し古臭いですよね。
ここが塩ビ仕上げの限界でしょう。
それもカスタムする理由です。
●ユニットを外します。
300Vはツィーターカバーを外すのに難儀します。

 詳しくは以前の300Vページをご覧ください。
●500は背面から、簡単に外せます。
●ウーファー
左が300Vで右が500

サイズは16cmと18cmということで
右の500が若干大きい事がわかります。

ちなみに両方とも「 エッジ軟化済み 」という品でしたが、
まったく軟化されておらず、1mmも動かないカッチカチでした。
特に左の300Vは酷い。
カチカチエッジの上から、たぶんシリコンコークが塗りたくってあり、柔らかくなるどころか、拍車をかけて硬い・・・
どんだけ落とすのに苦労したことか、
てきとうにいじるのは止めてほしいものです。
●ユニットのフレーム
すごいですねー。良いですねー。
たぶんダイヤトーンの中でも、
最高クラスのフレームです。
これを10万円以下のクラスに惜しみもなく使ってくるところは
、時代でしょうか?今では考えられませんね。

●ツィーター
左が500で右が300V
こちらもいいですねー良い部品使ってます。

ただし注意があり、どちらもウーファー同様
 「
エッジがカチカチ 」です。

このエッジも軟化しないと、ユニット本来のポテンシャルを
100%発揮することはできません。

2インチ程度のフルレンジと同等な音が出るので、
エッジが硬いとまともな音が出ません。
ここを完全にレストアすることで、
 「
完璧なレストア 」とはじめて言えます。
●ダイヤトーンはもう一つ問題があり、それがこのコンデンサー。特に80年代〜90年代に多く使われたタイプでは、ご覧のよう、容量が過激に増えてます。
一般的に6.8uFなら6.5〜7.2uFくらいが許容範囲で、このように9.0以上ともなると異常な数値です。ただし音は出ます。
2つ目の問題は、片方が7.5でもう片方が9.2のような左右の”差 ”です。2以上の違いになると、左右で音も変わってくるので困ります。コンデンサーは容量が大きくなるか0になるかでダメとなります。
ちなみに測定器によっても微妙な差が出るので、私は3種類使い計ってます。
●コンデンサーに表記された数値にするか実測値にするかなど、ヒヤリングしながらセッティングするので難しい上に時間もかかります。
ダイヤトーンはヨーロピアンと比べると異常にこもって聞えるので、そのあたりがわからない素人さんがやると、ちぐはぐで変な音になりがちです。

こちらはDS500のネットワーク

ノーマルクロス 2.0kHz を→ 2.2kHz に変更
●こちらは300V、こちらも
ノーマルクロス 1.5kHz を →
2.2kHz に変更しました。

そしてチューンドネットワークの完成です。
ケーブルは元々独立配線で圧着式という良い作り込みで
あえて変える必要はないとの判断です。

 チューンドネットワーク
  
まるっきり別次元の音が出ます。
●さて、ホワイトスペシャルの軸でもある
箱のカスタムにうつります。

500も300外装は塩ビシート(ビニール)なので剥がすのが困難な上、剥がした後の下地調整も大変です。だからここは塩ビの上から塗装することにしました。ただこのままだと塗料が乗りにくいので、全体を多めにペーパーかけし、表面を凸凹のザラザラにします。
500も同様ですが、Fバッフルのみツキ板なのでそこだけラッピングし、その上から塗装しました。一応木目に戻せるという配慮というわけです。
●そして完成!
いかがでしょう。
●UP。白だから写りにくいのですが、表面はストーン調に仕上げました。
下地のサーフェーサー → 塗膜 → 塗膜 →クリア

 という車と同じ工程で仕上げました。

白の塗装は難しく、中々深みが出てくれません。
通常の黒や青は2、3回塗りのところ、白は倍ほど塗り重ね
ようやく満足する出来になりました。

 
天然真珠のような雰囲気です。

仕上げのクリアはUVコートで、紫外線による色の変色や劣化が少なくなります。
●最後に吸音材をセットし箱の完成です。
●300V

ユニットを外して、
 ただ写真を撮った物と違いますよー。
●ユニットがしっかり「 レストア 」されてることを
見せるために並べて撮ってます。

外してないLE20、サビも処理してないマグネットなど
 ???と思える物をよく見かけます。
ただ真似されるのはうれしいんですけどね。

←フレームも丁寧に磨きました。
こちらは300Vのブラックパックリミデッド
●フレームにラッピングしたものです。

見た目重視で選んだシートは厚みがあり、
貼るのがけっこう難しかったです。
その分質感はかなりいい感じです。
●500

 完璧です。
●フレームも丁寧に磨きました。
根の深いサビを取り除くにはかなりの重労働になるので完璧には取れてませんが、磨いてない物に比べたら
雲泥の差です。

←ちなみにツィーターのフェルトは黒に変えました。

  芸が細かいなーと言ってください(^^;

 そしていよいよ

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