●今回はビクターSX-V1Xのフルチューン、2015バージョンをお送りします。 U |
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●V1XはmyHPで3年ぶりくらいの登場でしょうか。
ただ私は一年に1、2台は触っているので
新鮮味は薄れていますが、
いつ聴いてもいいスピーカーです。 |
●最近は多種にわたりスピーカーが入庫されてきます。
ほとんどは過去取り扱った製品ですが、
←真ん中、お初となる
TEAC S-300NEO
が入ってきました。
TEACは以前同軸にはまり
300〜500、自作箱まで作りやりつくしてきました。
数年後に発売された330や350も気になるところですが、
2013年に発売されたS300NEO
300シリーズの流れをピュアに引き継いだ感じですね。
良い出来です。
インプレはのちほどおこないます。
DENONのE757はフルチューン待ちの状態です。 |
●こちらはSONYのSS-X100という機種で
激レアで貴重なスピーカーです。
←それを私がフルチューンしたものですが、
定期メンテで入庫しました。 |
●背面カバーを開けた瞬間
「 うわっ、すごっ 」
と自分で作っておきながらに驚いてしまいました。
音質はもちろん、ビジュアルの迫力も満点です。
こうして自分が手がけたスピーカーが
メンテナンスのために再入庫されるとは、
「 言葉に表せない嬉しさでいっぱい 」です。
また新品同様にOHしますね! |
●こちらはKEF103
V1Xに並べてみました。
サイズが2周り以上違いますね。
おかげさまで最近はヨーロピアン製品も多く入庫しており、
KEFは3台、スペンドール、ロジャース3台、タンノイ、
保留中のヴィンテージB&Wなどが待機しております。 |
●さて、前フリが長くなりましたが、
さっそくばらしていきます。
詳しい「 解体マニュアル 」は以前のページからどうぞ。
V1Xは中心がずれた特徴的なウーファーです。
V1と違いエッジはゴムなので、
ゴムならではのメンテナンス方法が必要になります。 |
●そして初代V1やV1Aと決定的に違うのが
このアルニコツィーター
ただしこのツィーターには弱点があり、
過去メンテした6台全てがOIL漏れ状態でした。
ですがエンストするほどの重い症状ではないので
そのまま鳴らしても大丈夫ですが、
再注入のO/Hをしっかりおこなうと
コンデンサーやケーブルを変える以上に
「 音の質感が復活します 」
V1と違いV1Xはこの工程が1つ増えます。 |
●豪華な背面ですね。
ウーファーを見てると目の錯覚にとらわれそうです(笑
個人的には、V1のウーファーに変えたい、
もしくはV1にこのツィーターを付ければ
日本製で最強のスピーカーになりそうです。 |
●すべてのパーツを外しました。
ちなみまだメンテ前で、程度がとてもよいV1Xです。 |
●ネジ類はこんなにあります。
ターミナルの隣にある背面のゴムカバー。
これがきつく装着されており中々外れにくい。
もし初めて分解しようと思う人にとっては、
最初から挫折しそうになる作業かもしれません。
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●ユニットの程度も良好です。
写真ではわかりづらいですが、
ツィーターキャップ周辺の黒いカバーには
飛び散ったOILが付着してます。 |
●さて、今回も前回のV1同様
ネットワークをフルチューンしました。
部品点数が少ないので簡素に見えますが、
その分細部までしっかり仕上げております。 |
●ツィーターの能率を抵抗で抑えるのも
V1Xの特徴ですね。 |
●マホガニーのキャビネットと
真鍮のフロントバッフルは丁寧に磨き上げました。
たぶん新品以上の輝きになったと思います。
今後10年、20年と活躍してほしいものです。 |
●さて久々にとりあげたV1Xなのでレビューして見ます。
ただしフルチューン後の感想になります。 U
まずは一言 U
「 綺麗で品のある音、素敵な音と言えるスピーカーですね 」
特筆すべきなのはやはり解像度の高さだろうか。 U
重なり合った音でもそれぞれが自己主張しており、 U
それを指揮者がまとめ上げた音とでも言いますか。 U
やはりこれはユニットそのものの能力が高いスピーカーです。 U
せっかく3台並べたのでそれぞれを簡単にインプレしましょう。 U
まずは懐かしのDENON SC-E757、これもいい音ですねー。 U
メリハリの効いた低域にクリアーで柔らかな高域がうまくマッチしている。 U
V1Xに比べると中域・ボーカルがやや引っ込み気味だが、その分リアリティがある。 U
高域はV1Xの方が透明感があり煌びやかな印象だが、 U
それはアルニコツィーターの性能差でもあるでしょう。 U
続いてTEAC S-300NEO U
簡単に言うと「 良い音です 」 U
箱が小さいのでそれなりの低域だが、高域が柔らかいので U
全体のバランスも取れ、聴き疲れしない音にまとめられてます。 U
音の傾向はE757と似ており、E757をそのまま小さくした、 U
そんな感じとも言える優秀なスピーカーでした。 U
のちほど詳細をご紹介します。 U
最後に。
ビクターのV1とV1X、DENONのSC-E757はサイズや価格帯でクラス分けすると、 U
日本製のスピーカーとしては2015年現在でもTOPクラスの実力で U
間違いなく世界に誇れる日本製スピーカーでしょう。 U
ただ757はユニットがデンマークなので微妙なところもありますが(^^; U
V1Xはヨーロッパで、757はアメリカで受けそうな音色です。 U
最近は海外製品もだいぶ安くなり、お手頃な廉価版まで発売されてます。 U
なので入手する機会も増えてくると思いますが、やはり中身が問題で、 U
80年代当時、オーバーコストと言われるほどコストをかけたスピーカーは質感がぜんぜん違います。 U
ただし全てが=高音質 とはならないところは残念ですが。 U
停滞期を迎えているスピーカーに再び春は来るのでしょうか。 U
過去の良い作品に触れれば触れるほど、そう思ってしまいます。がんばれ日本。 U
次回、いよいよクリスマスシーズンの到来ですね! U
そこで一足早めですが、ホワイトスペシャルが登場します。 U
少しだけですが、 U
〜 ビクターSX-V1、DENON SC-E757、KEF104、タンノイ20cm U
B&W805、TEAC同軸、JBL4301、DS-500、自作などを隣に置いて比較しましたが、 U
こちらのフルチューン●●●が一番いい音でてます〜 U
いったい何のスピーカーでしょう、乞うご期待!? |
VICTOR SX-V1X 1999年 \175,000(ペア) |
●メーカー解説: |
方式 |
2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式 |
使用ユニット |
高域用:2.5cmドーム型 ・低域用:14.5cmコーン型 |
再生周波数帯域 |
55Hz〜40000Hz |
インピーダンス |
4Ω |
出力音圧 |
87dB/W/m |
クロスオーバー周波数 |
4KHz |
外形寸法 |
幅200×高さ343×奥行263mm 約L |
重量 |
8kg |
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