●今回は5年ぶりの登場となるJBL 4305H、フルチューンのご紹介です。
この2wayシリーズは4301から始まり、現在4306まで出ています。4302でキャラクターが
大きく変わりましたが、4305からはツィーターに大型ホーンが搭載され、さらに個性の
強いものになりました。キャビネット幅ギリギリに収められたこんなホーンを見てしまうと
音を聴かないではいられません。それではさっそくはじめましょう。 U |
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●現代に通じるインパクトある見た目ですが、発売からもう17年近く経ったモデルなんです。ところどころに劣化も見られます。 |
●一番は外装のシートが縮み、下地が見えてます。これは他の4305はもちろん、シート使った日本製にも多く見られる症状です。全体を剥がすのは大掛かりな作業になるので、塗装にて処理していきます。他にウーハーエッジは、相変わらずの硬さでした。 |
●まずはユニットを外します。前面木ネジですが、シートの折り返しが固着気味で中々外れませんでした。ユニットを外したら次にネットワークを外します。まずは矢印のプレートを外すのですが、これプラスチックなので熱を加えられません。カッター等で折れないよう慎重に剥がします。 |
●次に背面ターミナルを外します。ターミナルにネットワークがドッキングされているので、写真のよう後にひっぱり出します。先ほどプレートを外した部分に付いているアッテネーターもこの穴から出します。斜めにしてぎりぎり出せるサイズ。ケーブルを交換するなら、ケーブルを切って外すのが簡単です。 |
●こちらが外したネットワーク。前面のアッテネーター側にはツィーターのネットワーク、背面ターミナルにはウーハー用ネットワークが装着されてます。それにしてもウーハーコイルの取り付け方が凄いw どちらも12db/octになります。 |
●さっそくチューンしました。ツィーター及びウーハーのコンデンサーを、より質の高いオーディオグレードの物に、ケーブルも自作ツイストタイプに交換しました。コイルと抵抗はそのままです。 |
●さて、4305の場合ネットワークをチューンしただけでは音質向上はあまり見込めません。なぜならウーハーのエッジがかちかちで、動きがスポイルされてるからです。市販のウレタンも微妙なので、一歩前進を目指し自作エッジに交換することにしました。 |
●まずはガスケットを外します。わりと簡単に外れますが、接着されているのでちぎれないよう気をつけます。 |
●次にエッジを外します。このエッジとても硬い状態で、手でちぎろうとしても中々破れないほどです。強引に剥がすとコーンが折れるおそれがあるので、少しずつ慎重に剥がしていきます。 |
●硬いエッジを外してもまだ動きが固い。それはこのダンパーのせいです。ダイヤトーンもそうですが、ウーハーコーンが動かない状態で鳴らしていても、ダンパーの動きも少ないので、いつまで経っても新品のように硬いままです。そこでダンパーを伸ばすなどして、スムーズに動くよう調整していきます。 |
●ダンパーが少しこなれてきたらエッジを装着。コーンのホワイトニングもおこないました。これでウーハーエッジの張替えが完了。元の状態より15%くらいはスムーズに動くようになりました。あとは慣らし続ければどんどんこなれていきます。エッジは布なので今後交換の必要は無く安心して使えます。 |
●キャビネットを仕上げていきます。まずは全体をクリーニング。続いてシートが縮んだ部分に接着剤を塗り補強したあと塗装。歪んだり剥がれている部分を温めながら調整。最後に全体をUVコートし完成です。下地が見える部分が多かったので、意外に手間取りましたが、だいぶ綺麗に復活しました。 |
●ユニット、ネットワーク、キャビネットのレストア&チューンが完了しました。ツィーターはクリーニングのみです。ウーハーエッジがどのくらい効いてくるのか、今から組み上げるのが楽しみです。 |
●最初にネットワークを取り付け |
●次にユニットを装着し |
●祝 完成!
いかがでしょう。 |
●見た目はだいぶ綺麗になりました。 |
●ブラックbodyに白いコーンとJBLロゴが冴えてますね。かっこいいです。 |