●今回ご紹介するユニットはFOSTEX FE103En
以前木箱(既製)にセットしただけなのであえてページ化はしませんでしたが、
今回は波動にセットする事に、どんな音色が出るのやら!?
●FOSTEXです。
83、103、126などの小型中、
この103が一番バランスが整ってる。
そしてこのEnシリーズは癖も少なく、
過去最高のデキではと感じてます。
●ぱっと見それとわかる白いコーン。
最もFOSTEXらしさが感じる部分ですね。
そして音質も、紙コーンらしさが全面にでている。
●セットする波動箱はこちら。
φ92の中央ポート。
フロントバッフルはVCC(セメント構造)により
頑丈な作りとなっており、本体(胴体)に振動が伝わりにくい
結果を得られたものです。
ポートは若干大きめに作ってるので、スポンジで調整します。
小→大的な逆は無理なので、保全的ではありますが、
ポートにウレタンスポンジをを挿入すると、
ポート臭さも抑えられるという効果もありました。
●セットして早速音だし。
いつも聞いている音楽を順にかけていく。
「 なんだこれ、すごくいい!! 」
FOSTEXは他のユニットとは逆で、
”最初 ”はすごくいい感じで鳴ってくれるんです。
めっちゃいいわー
なんてどんどん曲をかけていくうちに・・・???

なぜかバランスが崩れていく。
FOSTEX地獄のはじまりです(^^;
●さてエージングの合間にチューニングパーツを作りました。
こちらは+ツィーター。
安いカー用のツィーターで音はごく普通。
そこでネットワークだけはきちんと調整してやることに。
これでだいぶ落ち着き、まともに鳴ってくれます。
●ワンタッチ装着できるよう
こんな感じでベースを制作。
●セットするとこうで、向きは可変できる。
●これは「 定位を作る 」という面では
ものすごく効果がありました。

波動は横向きなので、普段のスピーカーからチェンジすると、
どうしても違和感を覚えます。

そこでツィーターを追加したら、より自然なフィーリングに近づきました。
あとは10畳以上の広い部屋なんかでは、
効果がいかんなく発揮されます。
●もうひとつはこれ。
シナベニヤをカットし塗装
●組み立てて完成。
そう、音の方向・指向性を変化させる
音響レンズ 」ディフェーザー
です。

以前JBLの これ を作りました。
その時の経験で効果は実証ずみ。

5枚羽と3枚羽の2種類を制作。
果たして波動にセットした場合どうなるのか!?
●角度は無難な45度に
●片手間で作ったわりには
いい感じで仕上がりました。

できるだけ軽く、そして簡単に装着できるよう心がけました。
だが強度は心配性で、予想より若干重く。
装着に関して、マジックテープを使うか
横からスライドできるようになどなど、試行錯誤したのだが、
波動は振動が出やすいスピーカーなので、
その影響が出ないよう、無難なネジ留めにしました。
カサカサ言ってたら問題外ですしね。
●標準はこれ
●ディフェーザーをセットするとこうなる
●なんか想像以上にカッコイイ
●はみ出しはこれくらい
●横からみるとこんな感じ
●ツィーターはこんな感じ
←これらのユニットはフレームよりエッジが出てない(凸)ので
難なく装着できます。

8cmユニットなんかは、フレームよりエッジ凸のものもあり、
スペーサーをかますとか工夫が必要になりそうです。


●さて、今回は私の鬼門であるFOSTEX。
最初から冷や汗ものでしたが、音を聞いて安堵したのもつかの間、
みるみるうちに脂汗に変っていきました(笑

鳴らし始めの最初はすごくいい音なんです。
もう女性ボーカルを聴くにはこのユニットしかありえないでしょ!!
って思うくらい、素晴らしいフィーリングで鳴ってくれます。
ですがエージングが進むにつれ、みるみる音が軽くなっていく・・・
シャカシャカ度合いが多くなり、声の潤いも消えていく・・・
なんでですかね?
他のユニットは最初こもった感じから、だんだんクリアーになっていくので、良くなってきたと感じる場合が多い。

そんなFOSTEXですが、今回も脂汗たらしながらの
試行錯誤がはじまりました。
そこで生まれたのが「 音響レンズ 」ディフェーザーです。

ツィーターをセットするとかさついた音に拍車をかけてしまう。
でも無しだと定位が散漫する。
楽器系音楽なら気にならないが、女性ボーカルだと
「 後ろ向きで歌ってんの? 」
てな具合に感じてしまいます。
これは波動の定めでもありますが、
ディフェーザーの効果は想像以上に良く、
多少胸をなでおろす結果となりました。
最後に。
FOSTEXの中でもこのFE103Enはバランスが良く、優秀なユニットと言えるでしょう。
女性ボーカルとスネアを聴くなら、103かCHR-70V2しかありえない!! と思うくらい最適であり、
YAMAHAのテンモニと匹敵できる、素直さもあります。
だからいつも最初は感動し、「 かっこいい箱作ってやりたいな!! 」なんて思うのだが、
いつのまにかバランスを戻そうと、必死になってる自分がいる(^^;
そんなメーカーでもあります。
FOSTEXは個性の強いユニットが多いなか、Enシリーズは癖が少なく、FOSTEX史上とても良くできたユニットだと感心するほどです。
だから次のモデルチェンジは凄く難しそうですが、もっと良くなることを期待しています。

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