●今回は久々の登場となるYAMAHA NS-10、通称テンモニ
テンモニをプローユースで使えるよう改良した10M
スタジオの紹介です。 U
テンモニはちょろちょろ扱っており、前回は約半年くらい前にフルチューンしました。 U
その時の紹介は8年ぶりくらいだったので、ずらずらと細かく書きましたが U
今回はスマートに書いていこうと思ってます。 U

そんなテンモニですが、今回もスタジオと共にチューニングしていきます。 U
題して
 「
10Mやっぱロックやで!

2015年最新版チューニングをご覧ください!
 U
●左がテンモニで右がスタジオ

て 「 おいおい、逆やねん 」

といきなりのノリツッコミ?
関西弁で始まった2015年版チューニング
関東人なので変な言葉の使い方でしたらおゆるしを(^^:

←どちらも程度はまぁまぁです。
●さっそくユニットを外します。
どちらも初分解のせいか綺麗ですね。
特にテンモニの方は30万番台と比較的あたらしいので
内部もかなり綺麗でした。

ちくちくする吸音材を取り除くとネットワークが見えます。
このちくちくは何回やっても慣れません。
特にテンモニの場合はマスクの着用が必要なほどです。
●ネットワークは、背面から貫通されたボルトで固定されてます。

←通常はこんなふうには外れません。
これはわざとこうして撮りました。
●これが使われているボルト(ネジ)。
上の部分がスクリューになっており、爪付きナットのよう
木材にかませるタイプの特殊ネジです。

テンモニやPROでは普通にネジ止めされてるので、外すのになんら問題ないのだが、スタジオの場合はネジロック剤がたっぷり塗られてガッチリ付いてます。
だからナットが←ボルトに固着していて、ボルトごと空回りする始末。
一度そうなったらもうOUT
外すのがかなり困難となります。
●で、なんとか全部外しました。
次はもう空回りしないよう
←のよう、ボルトをエポキシでガッチリ固めました。

通常のテンモニの場合は、スクリュー部分に接着剤を軽く塗る程度ですが、スタジオではそれでも不安なので、写真のよう強固に接着しました。

元々ネットワークを外す事は考えてないでしょうから、緩まぬよう強力に留めたんでしょう。
もし新品ボルトがあるのなら、交換した方が格段に楽になります。とにかくスタジオは、外すのに一苦労しました。
●こちらはテンモニのネットワークです。
私が8年前に、HPで紹介した物とまったく同じです。
そういえば一番新しいテンモニは
いつくらいまで発売されてたのですかね。
2005年頃かな?
●テンモニはよくチューニングされてる機種でもありますが、コンデンサーやケーブルを交換しても
私てきにそれは
 「
チューニングではありません

生意気ですが、私のチューニングが支持される理由は
←ここ

こういう安易な接続を
徹底的に見直してる点にあると思ってます。
●さて、オーナー様とチューニングの打ち合わせをおこない
部品を注文したので、届くまで別の作業に入ります。

これは箱の傷の補修前、補修後ですが、
←この程度の傷や欠けでしたら、簡単に直せるので
サービスでやってます。

箱の補修もユニットに続き、けっこう問い合わせがあります。
音質はもちろんですが、
やはり見た目は綺麗なほうがいいですよね。
もし家具屋さんに出したら「えっ?」と思うほどの修理代金になるはずです。
●傷補修→全体を再塗装→磨き→完成
という内容です。
黒って木目より簡単な気がしますよね。
実は逆で、木目の方が簡単なんです。

木目は色目により、あるていど「 ぼかし 」をかけられるのですが、黒はそれができません。
黒は黒、まっ黒にしないと色の差が出てしまいます。
マジックで塗った場合不自然ですよね。
そんな感じですが、木目が消えないよう真っ黒にするのは、意外に難しく手間もかかります。
●次はユニットに手を入れます。
こちらはおなじみ、紙コーンのウーファー。

今回はオーナー様の希望により、ホワイトニングもおこないました。

白だから写りにくいのですが、
内容がわかりやすいよう順を追って撮ってみました。

まずはセンターキャップのみの変更で
左はそのまま、右がホワイトニング後
●続いて全体、左はキャップ意外がそのまま
右は全体をホワイトニングしたものです。

テンモニのウーファーはJBLのホワイトコーンと違い、
材質や質量で音質が変わってしまいます。
だから塗装一つとっても「
もの凄く神経 」使う作業です。

通常の5倍から10倍で薄めた塗料を使い、塗ったか塗らないか「
わからない 」程度に、何度か重ね塗りして仕上げていきます。
それぐらい気を使ってやり、初めて仕上がりの良いウーファーによみがえるわけです。
●最後にエッジを柔軟にします。
このエッジは元々固くはないですが、少しパキパキ感があります。
だからしなやかさが出るよう処理してやると、音質も見違えるほど変わってきます。

真っ白(てかてか)にするのは簡単ですが、それではテンモニ本来の音は出ません。
あまりにもシミや汚れがひどい場合は、漂白をおこなってから塗装しますが、コーンにややダメージをあたえてしまうのと、少し不自然なくらい多めに塗らないと綺麗にならないので、難しいところでもあります。
テンモニの場合、正直あまりやりたくない作業です。


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