●今回は早く取り上げて欲しいとの要望や問い合わせが多かった4312Mの紹介です。
●4312はまだ箱詰め状態なので、先日仕上がった4301Bとの2ショット。
真ん中の4312Mは高さ約30cm
JBLは大きいイメージがあるので、初めて手にしたときは
 「 小さいな〜 」
と驚きました。
●個人的には左のようにひっくり返したほうがしっくりくる。
4312だからこのスタイルだが、その辺はお好みで。

で、軽くインプレ
まずは一言
 「 う〜ん微妙。中域だけはJBLかな 」

もっと低音欲しい。
それよりもMIDとTWのレベルコントロール、2dBくらいだろうか?
差が少なすぎ、微調整ていどのものでした。
●とりあえずバラしてメンテナンスします。
ユニットは全てネジ(+)止め。
●ネジは普通に外せるがユニットはやや固着気味。
TWとMIDはやけに外れないと思ったら、ご丁寧にグルーで軽く止められていた。
ケーブルは細めでやや硬の銅・鈴メッキ。

箱は普通の四角箱で、吸音材に綿が写真ように配置されている。
開けたから解るが、塗装や接着など雑、荒さが気になる。
2000年初頭のチャイナ製は特にやばい。
●ツィーター

チタンドームとネオジウムが特徴。
一般的に安く売られている単品ツィーターと差は無い。
●MID・スコーカー

金属フレームの重厚感など、これは小さいのに良くできている。
5cmというミニミニサイズということやMIDということもあり、ダンパーはやや硬め。
これをフルレンジ動作でがっつりエージングすれば、もっと中域が厚くなり良くなるはずです。
●ウーファー

こちらもMID同様、重厚な金属フレーム。
ホワイトコーンやアコーディオンエッジなど、細かい所までこだわりが感じられる一品。

これがJBL的4312Mの「
最大の魅力 」に感じました!
●エッジにはべとべとするダンプ剤が塗られており、動作もねっちょり動きもOK。
まだまだ現役を保っている優れもの。
ただし拭き取りは容易じゃないので、糸くずなどの付着には注意したい。
●ダンパー&コーン

通常の4312同様、エッジに対しダンパーは柔らかめにできている感じ。だがいかんせんものが小さいだけに、もう少しストロークして欲しいとも感じます。
これであと一歩前に出るパワーがあれば最高なんですけどね。
●さて、ネットワークに入ります。

まずはターミナルを外すと
●コイルが顔を出す。
これはウーファー用。
●そしてTWとMID用はこれの裏。
外すにはプレートを剥がしてからネジを外します。

これ、紹介すらしたくなくなるほどあまりにも簡素すぎ。
抵抗で能率を変えてるだけなので変化は小さい。
だが確実に変わっている。

でネットワークはひとまず保留。
●箱の仕上げに入ります。
値段のわりにきちんとしたツキ板が使われている。
新品時はややざらつきのある状態でこのままでも悪くないが、きちんと仕上げればそれなりの高級感がでます。
 まずはオイルを塗るわけだが、塗っただけでは意味がありません。塗って馴染ませたあと「
オイル研ぎ 」をじっくりやる必要がある。するとしっとりした大人の雰囲気がにじみでます。

←奥は仕上げ前で手前は仕上げ後。
写真じゃ解らないほどだが、実際目にすれば違いがわかり、肌触りはまったくの別物になる。
高級家具の修理屋などの仕上げ方と同じで、それなりに手間はかかるが仕上がりはとても良くなります。
●ユニットは動作をチェック後しっかりクリーニング。
各接点をやさしく磨きケイグで保護。
これでメンテナンスは完了です。

ちなみに真ん中にあるポート、写真を見たとき
 「あれっ、長さが違う?」
と一瞬戸惑ったが、塗装幅の違いによる目の錯覚で、長さは同じです。長さが違ってたらその前に気づきますよね。
チャイナならありそうだが。
●全てのパーツを装着し

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