●今回は引き続き同シリーズ、SC-A555SA の紹介です。
まず目についたのが定価、値段がTより高いのは驚きました。
箱の大きさによるコストは、たいしたことないんですかね。
さて、トールがフロントでこちらがリア?どちらにするかは好みでいいと思うが、
小型タイプは慣れてる分、見ただけで落ち着きます。
そんなところで、さっそくインプレッションに入りましょう。
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DENON SC-A555SA 2001年 \35,000円(1台) |
●メーカー解説: |
方式 |
3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・防磁設計 |
使用ユニット |
超高域用:2cmドーム型 ・高域用:2.5cmドーム型 ・低域用:14.5cmコーン型x2 |
再生周波数帯域 |
33Hz〜120000Hz |
インピーダンス |
6Ω |
出力音圧 |
89dB/W/m |
クロスオーバー周波数 |
推定3KHz |
外形寸法 |
幅190×高さ333×奥行293mm 約9L |
重量 |
7.2kg |
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●エッジはゴムで動作は問題なし、さっそく音出し
まずは一言
「 あら、以外にまとも。こっちはオーディオ用に近いフィーリング 」
今までの流れや5.1設計ということもあり、やはり超クリアー傾向と思いきや、
意外や意外、わりと普通の音でした。
ただしそこは同シリーズ、鳴らせば鳴らすほど、中高域が少しうるさくなってきた。
この手のタイプ、エージングが未熟なんですかね。
結果的には、やはりクリアー傾向であり、中高域よりの比重。
中域は引っ込んだ凹傾向。
甲高い声の女性ボーカルの場合、わずかに癖が顔を出す。
ここはクリアー質の、宿命かもしれません。
低域は、う〜ん・・・普通かな。
高域が強めということもあり、ちょっと綺麗過ぎると言いますか、
背面の+ウーファーは、期待するほどのものはなかった。
もっとワイルドな、ドロドロ感が出てくれてもいいと思う。
それと、箱がユニットを受けきれないのか?
箱鳴り気味の感じも、少し気になりました。
全体的にはドンシャリタイプ。
最近おこなった、ビクターやパイオニア、ダイヤトーンなんかと比べると
このA55は小さめ。
その分ウーファーが2個あるので少し期待したが、量感はそれなりでした。
E717やE727のような、ちょっとドスの効いた感じならよかったのだが。
中高域はトールと同じなので、差はやはり低域にある。
そしてこれは、わりとワイドだが、トールの臨場感を体験してしまうと
いささか普通に感じてしまう。
全体をクリアー質にするために、全てのユニットから高域を出している。
それが逆に仇となり、ザラザラした声質や、雑味の原因となっている。
まずはそこらへんを再セッティング。
できるならば低域の質も上げたいと思う。
得意な小型、ここは一つ、腕の見せ所ですね。 |
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●音楽を聴くのであれば、
トールよりこちらが向いてるのは、
鳴らしてすぐにわかりました。
真ん中にあるのはC、センタースピーカーです。 |
●何気なく持つ時、
思わず指でグリっとやってしまいそうな、
そんな位置にある+ウーファー。
箱ギリギリのサイズは、
期待せずにはおれません。 |
●ユニットを外していくと、ネットワークが見えました。
部品点数も多く、わりとしっかりした作り。
見た目は3wayだが、動作は2way+STWです。
ポートが以外に長め、ポート周波数は約50Hz。
振動が凄いのか?
内部の部品や吸音材やらが、
所々外れていた。
それとTの時書き忘れたが、ユニットのネジ(六角)が問題。
ユニット1個につき、完全になめてる(空回りする)ネジがある。
「 車のロックナットかよ!! 」と思えたほどです。
偶然か必然かは解りませんが、困難な作業となりました。
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●で完成!!
3部艶と迷ったが艶消しで仕上げました。
肝心の音質、
まずは中高域の能率を、T33、T55同様
バランスを整えます。
このAはそれ以外魅力的な面がある。
それは”背面のウーファー ”
これはわりと音数が多かったので、
もっとスーパーウーファー的な動作にしようと考えました。
そして上をばっさりカット。
あとは内部補強と、吸音材を多めに投入。
すると、
「 パーフェクト 」
自分で言うのも何ですが
これが本当のスピーカーと言えるほどの変りよう。
音楽を気持ち良く聴きたいのであれば、
このタイプはトールより、有利な感じがします。
私がやり慣れてる!!
というのも、良く感じる要因かもしれません。
●最後に。
ここのところ5.1シリーズををやっていたせいか、
ピュア(2ch)との方向性の違いを、実感してます。
あくまでも私の感想で、全ての環境であてはまらないが、
私のような狭い部屋では、トールボーイは向いてない。
音楽がメインならば、やはり小型2wayの方が
向いてる気がします。
ただもっともっと、トールには隠されたメリットがあるはず。
そのあたりを探求したいので、このシリーズは続きそうです。
トールの良い所は”存在感 ”と”臨場感 ”
小型とは比較にならないほど、群を抜いてる。
部屋にあるといい気分にも浸れるし、
映画なんか、つい見たくなりそうです。
今回のA55は、背面ウーファーしかり(かっこいい)、
チューニングのやりがいがあった、
成功した1台となりました。
次回、シリーズ最後のセンタースピーカー。
ほんとに声質有利なの!? お楽しみに♪ |
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