●オーディオページは、20台で一綴りになり、今回は161台目、第9段へと突入しました。
前回からの流れであるトールボーイ、今回は5つ揃った、DENON 555シリーズの紹介です。
DENON SC-T555SA 2001年 \60,000円(ペア)
メーカー解説:
方式 3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・防磁設計
使用ユニット 超高域用:2cmドーム型 ・高域用:2.5cmドーム型 ・低域用:12cmコーン型x2
再生周波数帯域 33Hz〜120000Hz
インピーダンス
出力音圧 90dB/W/m
クロスオーバー周波数 推定3kHz、10kHz
外形寸法 幅200×高さ850×奥行315mm 約30L
重量 17.6kg
●エッジはゴムで動作は問題なし、さっそく音出し
まずは一言
「 やっぱ中高域が少しうるさいね 」

3台目のトールボーイの視聴、まだ掴みかけといったところだが、DENONシーリーズはどうも、
「 無理やり声を強調させてる 」
そんなフィーリングに感じます。
そんなセッティングは、トールボーイの宿命かもしれませんが、33同様この55も
根本的に何かが違う。
ようは不自然なんですよね。
いくら聞こえやすくても、パキパキとした耳障りな音質では、話になりません。

全体的にはドンシャリタイプ。
トールボーイは箱の容量があるので低音が出やすく、その分中高域を強めにしておく。
そんな傾向がある、なんてフォローでもしておきたいところだが、
良い音のトールボーイ(インフィニティ)を聴いたので、悪いものは悪いとしか言えなくなりました。

能率を変えバランスを整えるのは簡単だが、そのもう一歩奥、
音の重なり具合や分解能力など、より高次元へ向かうには、それなりのセッティングが要求される。
そしてネットワークだけでは、収まらない(箱など)場合もある。
いずれにせよ、このままじゃどうしようもないので、チューニングはおこなうが
どこまで手を付けるかは、やはり悩みどころである。
そんなところで、内部検証へうつりましょう。
●なんだか黄色が懐かしく感じます。
セットは統一感があり、いいもんです。
Tが4本でも、迫力が増し
いいかもしれません。
●とりあえず背面カバーを外します。
33はここにネットワークがありましたが、
55はありませんでした。
そして奥をのぞいてみると
●そこにはでっかいオモリが。
推定3kgくらいか?金属の塊。
トールボーイの場合、錘は必須かもしれませんね。
33は確認しなかったが(ケーブルが短すぎで)
たぶん同じものがあるでしょう。
●ネットワークを探しユニットを外すと
見つけました!
わりとしっかりした構成に見えます。
ただしこの中域、
もう少しどうにかできなかったですかね。
●ツィーターとスーパーツィーター、
雪だるま型に、つながった一体物。

両方ソフトドームなので、
スーパーツィーターという感じは、あまりしません。
見ためは33の方が(フェイズプラグ)かっこ良く見えるが、
33のように刺さる感覚が少ない分、
少し柔らかい、こちらの方が良く感じます。
●外したあとはこんな感じ。
内部の吸音材は、33同様少なめです。
12cmウーファーという小口径を使ってるので、
低音は箱で稼ぎたい、
そんな考えなのかもしれません。
●で完成!!
写真が撮りずらいので少ないが、
メンテとチューニングはバッチリです。

55の救いは高域で、33ほどの刺激はない。
だからバランスも取りやすい。
加えネットワークの構成もいいので、
全体的には、ワンランク上の音質に感じます。

シリーズで上位機種がいいのは、あたりまえですが
ふと思ったのが、
差の付け方 ”です。

33が12cmウーファーで、77が16cmなら、
間の55は14cm(A55など、実際にある)と思いきや12cm。
このあたりは箱の設計上の問題なのか?
音を聴く限りでは、つい、てきとーじゃね
なんて言葉も出そうです。

見方を変えれば、確かに差を付けるのは難しく、
音質以上に、難儀してるのかもしれません。
ただしそこはスピーカー、
やはり音が命であり、なんぼですから、
聴いていられないほどの音では、困りものです。

もちろん全部良くしたいのは当然だと思う。
だがやはりコストの壁なのかな?
もし私が設計するのなら、要となる中高域は、
廉価版でも上位機種でも手抜きなし、同じ塩梅で。
廉価版は箱とウーファーが小さい分、
低音の量感も少なめにする。
値段が上がるごとに、重低音にしていく。
安易だが、そんなところですかね。
ただ重低音が出るようになると、バランスも難しくなるので、
やはり全部のセッティングが必要となる。
難しい問題かもしれません。
●一番左が33で、右が55。
ウーファーが同じなので、サイズも近いですね。

最後に。
私の狭い作業場では、色々と難しい、やりずらい面が
多々ありますが、すこしづつ真意が解ってきました。
やはり何事も、経験ですね。

一つ気がかりなのは、5.1で試してないこと。
音が良いスピーカーは、どんな場面でも
きっと良いとは信じているが、
こればかりは、ハッキリと言えません。

大型3wayもそう、たくさんやりたいので、
ぼちぼち環境を整えようと考え中です。
インフィニティの60が、音楽的に良かっただけに、
それ以上の出会いはいつになるのか。
早く逢いたいものです。

次回、シリーズを続けるか
ヤマハのトールか悩んでます。お楽しみに♪


 


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