●今回は、OLDスピーカーの代表格と言える、70年代の雄 JBL 4301の登場です。
JBLと言えば、アメリカを代表する人気メーカー。
その歴史も深く、私がおいそれと軽く言えるものではありません。
そこでネットで”JBL 4301 ”と検索してみると、意外なほど情報が少なかったので、
リアクションに困りました(^^;

それではさっそく音出し!! といきたいところだが、エッジがボロボロなので、まずはメンテから。
過去の経験上、古い外国製はボロボロになっており、修復には多大なる時間と手間がかかります。
だからぶっちゃけ”やりたくない ”というのが正直なところだが、人気メーカーのスピーカーですからね。
そんな愚痴も言ったところで、さっそく検証に入りましょう。
*今回はめちゃくちゃ写真が多いので、2ページにしました。
JBL 4301WX \65,000(1台、1977年発売)
メーカー解説:
方式 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式
使用ユニット 高域用:3.6cmドーム型 ・低域用:20cmコーン型
再生周波数帯域 45Hz〜15000Hz
インピーダンス
出力音圧 88dB/W/m
クロスオーバー周波数 2.5KHz
外形寸法 幅291×高さ483×奥行306mm 約28L
重量 12kg
●今回は複数台をまとめてメンテします。

ご覧のようエッジがボロボロ。
まずはエッジの交換から。
ダンパーはそれほど硬くないので、
このまま音出しするとスレます。
●ユニットを外します。
いつものよう寝かしての作業だが、
約300x500というサイズは、わりと大きめです。

ネジは全て普通の+
ウーファーとネットワークはナット付きでツィーターは木ネジ。
ネジは簡単に外せたが、
以前のよう”ナットが空回り ”すると超大変ですから、
多少気を使いました。

●ユニットを外しました。
ウーファーは簡単に外れたが、
ツィーターはくっついてて
外れにくいものもありました。

箱は21mm厚のパーチクルボードが使われており、
かなり頑丈にできている。
ただし水に弱い。
内部はシンプルで補強はない。
吸音材はグラスウールが、
全面にまんべんなく敷かれている。
●ウーファー。
周りの黒いものは硬めのスポンジで
再利用するので慎重に剥がします。
その後ごびりついたボンドなどを取り除きました。
綺麗になりましたね。
●と油断していると、こんなにヤバイユニットもあった・・・
ボンドがこびり付いてる。
これは誰がやったのでしょう・・・
先が思いやられます。
●116A
現物を見るのは初めてです。
アルミ製のフレームは頑丈で、
とてもいい作り。

端子が特殊なので、できる限り再利用ですね。
●マグネットは丸くて小さいものだが、
アルニコみたい。

古いユニット特有の白錆が浮いてます。
●まずは綺麗に磨き
●その後塗装しました。
これで錆びの発生が抑えられるので、
動作が安定します。
なにより安心して使えますね。
●こちらはツィーター。

ぶっちゃけここに10個あるのだが、
そのうち6個は音が微妙(^^;
5割とはホトホトまいりますね。
もう(半やけ)全部バラします。

ちなみに。
私は単発で確認するので
音の微妙な違いは解るが、
普通に聴いただけだと解らないような
レベルの物もありました。
●分解します。
まずは周りのスポンジを剥がす。
これも再利用するので、注意して剥がします。
↑赤線にリード線があるので、
剥がす際は注意が必要。

全部断線はしていなかったのだが、
やばいのが2つあり、
そのうち一つがこれ。

普通のユニットと同タイプの構造なので、
正常ならコーンが動くのだが、これは固着していた。

正常な音がスコーカ―なら、
固着した音はスーパーツィーターと言ったところ。
音質差が大きいので、解りやすい故障です。
●原因はこれ。
矢印のところにコイル(コーン)が挟まれ動かなくなる。
ヤマハのウーファーなんかも、よくこうなってます。
この状態の時、無理やりコーンを引っ張ると
コイルを破損するおそれがあるので
バラす際、特に注意が必要です。

次はこの真ん中のやつ(ヨーク)を外します。
このままひっこ抜こうと思ったが
どうがんばっても抜けません・・・
●実はこんな形でした。
これじゃ100%無理っすね(笑
●外せるものは全て外します。
このユニットはフレームとマグネットが
写真にあるピン(3本)で留められている。
なんだこれ!
どうやって外そうか???しばらく悩む。
昼になったらグラインダーでぶった切ろうか!?
などと思いながら、
ピンにドライバーをあてハンマーで叩くと
スコッ
あれ!? ピンが抜けた。
ピンはアルミでできており柔らかい。
だから爪も簡単に曲がり、簡単に抜けました。
●そのピン3本を抜くと、
フレーム(左黒)とマグネットが分離します。
●そして一番底のベースとマグネットも
こんな具合に、ずらして外します。

ちなみに。
固着したユニットは、だいたいがこんな感じ、
フレームとマグネットがずれる症状です。
だがこれはピンで止まっているので
絶対にずれません。
原因はどこに!?
●ベースフレームとマグネットを外しました。
ガバッと開けた状態です。
●これがパーツ構成。
●原因はこれ。
△(ヨーク)のやつ”自体がずれていた ”
ここの凸は溶接されてるが普通なんですけどね。
これは接着でした。
●まずは位置決めでヨークを接着します。
その後一度分解し、ヨークをより強固に補強し
さらにベースフレームとマグネットを接着する。

これで”ヨークずれ・固着 ”の修理は完了。
この後コーン・ダンパーを再接着します。

ピンは再利用せずに、ボルトで代用しました。
ボルト留めの方が、比較できないくらい強固ですしね。
10個ある中、この不具合はこれのみだったので、
そうそう起こる症状では無いでしょう。
だが古い製品なので、こういうの見ちゃうと
心配になってきますね。
●これもウーファー同様白錆が浮いてたので
処理した後、塗装し保護します。
LE25と印刷されてるので、塗料はニスを使いました。

もう一台やばいのは、音が小さいやつ。
通常6Ωくらいだが、1Ω以下だった。
コイルの損傷が原因だが、その場所が特定できず、
断線修理よりも、かなり困難な作業でした。
もう捨てようかとやけになったところ
不良ヶ所を発見!!
修理自体は簡単でした。
どこが損傷してるのかを見つけるのが大変な作業ですが、
最近はルーペ(5倍)を導入したので、
ずいぶん楽になりました。
歳を感じますが・・・(笑

ここまでがユニット篇で、箱へと続きます NEXT

    a a             ・・・