今回はDIATONE、DS-330EXV、という中型3wayスピーカーのご紹介です。
以前DS-37HRVというスピーカーをやっており、これも同じだと思っていたら
330と型番が違いました。でもサイズや見た目はほぼ同じ。
違いはMIDドームの素材、これはチタンで37はボロン。
他に違いは無さそうだが、果たして音色は違うのか!?
さっそくはじめたいと思います。
DIATONE DS-330EXV 1988年 \60,000円(ペア)
メーカー解説:
方式 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型 防磁設計
使用ユニット 高域用:1.6cmドーム ・中域用:5cmコーン ・低域用:22cmコーン
再生周波数帯域 45Hz〜30000Hz
インピーダンス
出力音圧 90dB/W/m
クロスオーバー周波数 1.5KHz、10KHz
外形寸法 幅256×高さ462×奥行mm 約18L
重量 9kg
●今回の330EXV、ネット検索しても情報がほとんど無い。
33EXVが1987年〜で、その後期モデル37HRVが1989年〜
という事は、この330EXVは88年頃か?
パッと見、箱のサイズやユニットは同じだが、ロゴの下に詳細が印刷されている。
あくまでも推測だが、何かの記念モデルとか、AVブームに合わせ区別した商品とか
そんな事も考えられる。
いずれにせよ、見た目は同じでも音質はどうなのか、そこが最大のポイントでしょう。
●さて、ご覧のようエッジがボロボロ。
まずはエッジの張り替えが必須となる。
ユニット・フレームに錆びはなく、
わりと程度も良さそう。
●これが印刷ロゴ。
この時代の流行りかな。
色味がいいので、
何も書いてない33や37よりいい感じ。
●ユニットを外します。
廉価版、中堅スピーカーとは言え、
時代が時代なので、
物がしっかりしている。
●こちらはノーマルネットワーク。
このページを作りながら以前の37を見てるのだが、
ほとんど同じですね。
●極みチューン。
ターミナル、ケーブル、コンデンサーを交換。
今回は、”ノイズ ”にこだわってみた。
だからねじねじケーブルを採用した。
ほとんど気持ちの問題だと思うが、
団子のような音をすっきりさせたいときは
ねじねじや銀線を使います。
●今回は純正ターミナル
●交換しました。
こちらの方がサイズが大きいので、
箱を少しカット。
音質はもちろん、使い勝手が格段に良くなります。

言い方悪いが
ダメなスピーカーは何もしない。
良いスピーカーだからこそ、さらに良くしたくなる
それが人間の欲なのかもしれませんね。
●写真が少ないが、
ユニットは分解清掃、オーバーホールしました。

とは言え、全部ばらしたのはMIDだけなんですけどね。
ウーファーエッジは自作で、
わりと柔らかめで弾力にこだり制作したものです。
凸ロールが2mmほど大きかったので、
取り付けが少し難儀しました。
●さてこちら、
同時進行していたケンウッドのフラッグシップ
LSF-777
実はこのスピーカーも何セットか持ってるのだが、
表面のアルミ・黒塗装を全部剥がし、
エラックばりにポリッシュ、鏡面仕上げに
しようと構想を練ってました。

そして今回引っ張り出したのは、単純に音を聴いて
みたくなったから。
SX-V1やV1Xと比較してみたかったんです。
V1Xよりも少し凹でした。

←は外装仕上げ中。
それにしてもこのスピーカー、
ツィーターを外すのにコツが入り、
1、2を争うほどめんどうなスピーカーです。

そして箱の塗装も厚めなので、
線傷のような細い傷でもなかなか消えてくれない、
補修の難しいスピーカーでもある。

そんなめんどくさいスピーカーだが、
音質には目をみはるものがあり、
特に低音は素晴らしい音質なんです。
だからチューニングにも、
自然と腕を振るうようになる。


←ノーマルネットワーク
●極みチューン。
ケーブルとコンデンサーを交換。
ここに私のノウハウが詰まってます。
●これは純正同様に色分けした端子。
細かいとこまできちんとやるのが
私の自慢できるポイントでもあります。
●ネットワーク・ユニットを取り付け
●完成!! いかがでしょう。
330EXVは半艶仕上げ。LSF-777は3部艶仕上げ。
LSF-777は以前やってるので、あえてページを作らず、330に便乗しました。
フロントバッフルをやった時にでも、またご紹介します。

さて330EXVに戻るが、エッジを交換した直後のインプレ
●まずは一言
「ダイヤサウンドだね 」

ダイヤサウンドと言ってもわかりずらいと思うが、フルレンジ・情報量の多い出方
簡素なネットワーク、200Zのような傾向に近い音質。
もっとわかりずらいかな。
全体のバランスが取れた、中域ニュートラルな音質です。
3wayと言っても、2way+スーパーツィーターと考えた方がいいでしょう。
だからボーカル・声の輪郭も適度にシャープで聞きとりやすい。かつワイド感もある。

中・高域のカギを握るのがMIDであり、37HRVはダイヤの特徴でもあるボロンだが
こちらはそこがチタン。唯一の違いが、この素材の違いと言ってもいいでしょう。
そしてあらためて聴いてみると、少し言い難のだが・・・
ボロンの超硬質な音よりも少し柔らかく、癖が軽減、聴きやすい音質になっている。
3リッター・ターボが37なら、この330は4リッターNA。
わりとナチュラルで余裕のある音色です。
スピーカーに関しては初期・前期モデルが一番いい!!
なんてことはざらですから。

ボロン=ダイヤ

ダイヤトーンはそんな印象が強い。
ダイヤ好きとしてはあまり言いたくないのだが、ボロンにいい印象はない。
特に割れてるものなんかもよく見かけ、そういう面を入れると最悪かもしれません。
だったら最初から、耐久性のあるチタンのほうがいいでしょう。
外国製はこのあたりにコストをかけないので、普通のプラスチックや布なんかが多い。
逆に違うところ、形状やデザイン、フレームなどにコストをかけている特徴がある。
日本とは考え方が違うのだが、見習って欲しい面も多々ある。

実はこないだ、初めてアウディ・A1を運転しました。
なんだか評判が良かったので、ずっと乗ってみたかったのだが、
とにかく素晴らしい車でした。
口での説明は難しいのだが、乗り心地、フィーリングに高級感があり、
大型セダンに乗ってるような、そんな安心感がありました。
足回りがしっとり、首都高の段差でもゴツゴツという音が重めで、よく吸収してる感じがした。
ハンドリングも安定しており、ボディ剛性が高いのでシャープな動きもする。
結局1週間ほど乗ってました。
A1は日本のコンパクトカーと似た小さい車だが、乗り心地がぜんぜん違いました。
ヨーロッパは道路環境が悪すぎるのか?根本的に何かが違う車でした。

話がそれましたが、ダイヤトーンはメイドインジャパンであり
日本の特徴が随所に出てるスピーカーです。
だからこそ外国製品には負けて欲しくないのだが、
やはり根本的に違うのかもしれませんね。
 今回の330EXVは、隣にあったビクター・SX-V1Xのようなフィーリングに
セッティングしてみた。
V1Xは素晴らしいスピーカーですから、真似して悪くなることはないでしょう。
ボーカルにリアリティがあり、そして音場が広いワイドな音質。
ずいぶんいいとこ取りになったと思う。

そしてLSF-777。
これは特攻隊長といいますか、たぶん日本製の中で
一番日本製らしくないスピーカーです。
だからこのままヨーロッパに持ち込めば、たぶん日本より支持されて人気爆発!!
ヨーロッパ人も違和感なく聴ける、そんな予感のするスピーカーなんです。

最後に。
こちらヴァリアスクラフトは2006年からはじまりました。
以前ご紹介したDS-37HRVは、2007年の10月。
かれこれもう4年半も前のことである。
長いようであっという間ですが、まだまだ続けていきたいと思ってます。
今回はぐだぐだな文章に なってしまいました(^^;
次回、何台かある手前のやつからやると思います(笑 お楽しみに♪

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