●DIATONE DS-37HRV \58,000(2台1組、1989年)・バスレフ方式 ・防磁タイプ
使用ユニット 低音用:
22cmコーン型 中音用:5cmドーム型 高音用:1.6cmドーム型
再生周波数帯域
45Hz〜30000Hz ・クロスオーバー周波数 1500Hz10000Hz
共振周波数・約
35Hz ・音圧レベル 90dB/W/m

このサイズでの
3way、今となっては大変珍しい。
これだけで見ると、大型3wayを髣髴させるバランスの良いデザイン。
いったいどんな音が飛び出しくるのでしょう!?
●エッジはウレタン。分解してボロボロです。 この状態で低音は、もちろん出ません。
●ユニットを外しました。吸音材はフェルトで上下に配置。 やはり残念ですが、普通のエンクロージュアです。
ONKYOと比べてしまうと、どうしても剛性が少ないような気がします。
箱を
響かせて鳴らす方向性という事で、それが悪いというわけではありません。
ネットワークがシンプルで(^^; 
あれ?TWのコンデンサーがありません。変わりに、大きい値の抵抗が付いてました。
●TW。裏は見ないでっ!www スタビライザーのネジはダミーでした(^^;
なんとも、おもちゃチックのものですが、テスターで通電チェックすると「
あれ?通電しない? 」(2個とも)
断線?マジかょ。剥がすのメンドウだなぁ、なんて思っていたのですが、シッカリ音は出ました。
???中にコンデンサー仕込んである?何かそういう構造の物なんでしょうか。
●でました、ダイヤといえばやっぱボロンですね。
コレはミッドというより
TWに近いです。それでも、コーンの面積を大きくし、下を稼いでる感があります。
ミッドとしては小さいマグネット。TWとして考えると大きいほうです。
↑のTWもそうですが、フレームカバーが
プラスチックで残念!
●ウーハー、マグネットサイズも重さも、いたって普通。特徴はプラ製コーンでしょうか。
DS-55XLと同じような素材です。もっとフレームの剛性が欲しい!ところ。残念(^^;
●外側のゴムリングを外し、エッジを全て取り除きました。難しくは無いが、ベトベトして・・・嫌ですねぇ〜w
フレームは金属製で錆が浮いてます。
●新バージョン布エッジを貼り付け、音出しチェックしました。その後
サビを処理し、シリコンオフで拭き取ります。TW、ミッドのフレームが金属だったら
鏡面にしたい所ですが
プラスチックなので、できません。なので
塗装する事にします。
高照度のスーパーシルバーか黒で悩みましたが、落ち着きのある、黒に決めました。
黒と言っても
ただの黒ではなく6部艶ほどで配合したものに、黄色を少し混ぜてみました。
これにより、メーカー製で元々こうであったかのよぅな、風味を出す事に成功。
マスキングがメンドウだったので筆塗りにしました。どUPだと若干荒が目立ちます(^^;
●ネジも全て同色にしました。 ●小さい欠けがあったので直しました。
●これは私の得意な補修方法で、底面よりシートを拝借(^^; ある程度綺麗に直ります。
大きさは2cmほど。どUPで撮っていますが、普通にパッと見ではわからないほどの仕上がりです。
底のカットした部分は、きちんと埋めてあります。
●傷を補修し、汚れを落とし、最後に蜜蝋ワックスで仕上げます。
悪くはありませんが、DS-55XLの方が質のいいシートです。
微妙な差なんですけどね。
●上下にフェルトが配置されており、真ん中がさびしかったので、グラスウールを詰めます。
これにより、若干箱鳴りが押さえられ、解像度がUPします。
●ユニットを取り付けます。「おぉーーーかっこいい!」(^^;
と思うのは私だけでしょうか。いかがなもんでしょう?
●完成!
さっそくインプレですが、まずは一言
これはまさにダイヤトーンサウンドです!
と言っても聴いた事無い人は解りませんね(^^;
ダイヤの特徴は中域、特に
人の声にそれが著しく現れます。
この37HRVも、
中域が主役という感じで、艶のあるボーカルが、少々前に張り出してきます。
ただ、ダイヤの中ではこの37HRVと共に、DS-57DS-66シリーズ(後期)はバスレフなので、
低域の量感があり
全体的なバランスに一役かっています。
張り出した中域を量感のある低域で覆い、融合する。そんな感じ。66の時も書きましたが、
スピーカーに興味が無い人が、この37HRVとDS-1000を聞き比べたとしたら6:4位になるのでは?
と想像してしまう節があります。

この37HRVは、3wayというより、
2wayプラス・スーパーツイーターという感じがします。
ユニットを個々で聴いた時、ウーハー
4、ミッド4.5、ツイーター1.5、ほどの能率バランスに感じました。

とはいえ、最大の特徴である3way、
同サイズ2wayと聞き比べると、見事なほどの
ワイドレンジ
このサイズでこのワイド感。「
さすがメーカー製だなぁ〜 」と思ってしまう。
自作では、環境と機材がなければ、こういう音作りは難しいですょね。
ここに、3wayとしての「
存在意義 」がおおいにある!と、感じました。
フロントとしてもいけますが、リアスピーカーとして設置すれば、部屋全体が音に包み込まれそうな気がします。

最後に
大型3wayをそのまま縮小したサイズ。そして大年のダイヤトーンサウンド。
大型機種を所有するダイヤファンは沢山いるかと思いますが
この「
バスレフ・ダイヤ・3way 」は聴くに値する価値があるかと、思います。
昔は大型3wayばかりに目がいきがちでしたが、このサイズも捨てたもんじゃありません。

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