●今回は、以前取り扱ったことのある121V、それの横置きタイプ、通常の121になります。
久々に121Vの記事を読んでみると
なんと恥ずかしいことか! 赤面してくるほどです。
記事の書き方は、その時その時の環境や気分にも 大きく左右されます。
昔の記事を手直しすることはありませんが、やけにボーズボーズ!!と褒めちぎってる様は、妙に小恥ずかしい気分です。
さて、今回の121は横置きタイプ。
卓上などで普通に使う場合は、Vの縦置きが便利だが、
それ以外の設置方法であれば、こちらの横置きがおススメでしょう。
なによりこの「 BOSEらしさ 」のある形は、なぜか愛着が湧いてくるほどです。 |
BOSE 121 WestBorough 1992年 約\50,000 |
●メーカー解説: |
方式 |
1ウェイ・1スピーカー・バスレフ・エアロフレアポート方式 |
使用ユニット |
11.5cm コーン型フルレンジドライバー |
再生周波数帯域 |
推定 65Hz〜20kHz |
インピーダンス |
6Ω |
出力音圧 |
88dB/W/m |
クロスオーバー周波数 |
無し |
外形寸法 |
幅270×高さ170×奥行180mm 約4L |
重量 |
4.2kg |
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●ユニットに問題はないので さっそく音出し
まずは一言
「 ちょっとシャリシャリが強いなァ 」
良く言うとシャープで定位もバッチリ、悪く言うと低域の量感が無く軽い音。
この11.5cmユニットは、BOSEの定番中の定番であり、キラキラと伸びる高域が特徴的。
肝心の低域も、わりと出るはずなのだが、なぜか少なめでした。
以前の121Vはやけに褒めちぎった文章だが、それなりにいい音だったからということもある。
だが今回の121、今の段階ではお世辞にも褒めることはできません。
環境は変っていないので、スピーカーか私に問題があるはずです。
個体差が大きいのか?
さっそく検証にはいりましょう。
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●121の特徴でもある艶々の木目。
それが両方とも剥がれている。
私が所有中でこうなったことはないが、
よく見かける光景です。
引っ越しとかで傷付いてしまうなんてことは
ありそうだが、これは置いてあっただけ、
何もしてないのに自然に剥がれてきた!?
そんな感じなんでしょう たぶん。 |
●こちら以前扱った121V、縦置きタイプ。
割合的にVは3割くらいですかね。
使い勝手や好みで選べばいいと思うが、
こうして見比べると、ずいぶんと印象が変るもんですね。 |
●これが剥がれたシート。
残ったやつを剥がそうとめくると
パリパリと割れてくる。
それだけ厚みのあるシートです。 |
●生き残ってた片側を綺麗に剥がそうと試みたが
無理だったので、R部分をカットし
平面だけ綺麗に残しました。
ある意味貴重な素材です。 |
●外装をやり直すので、
まずは外せる部品を全て外します。
この白いのはポート。
箱の奥行、8割ほどの長さがある。
よく 丸ポートは癖があるから
こういう細長いスリット状にする
なんてことを耳にしますが
丸ポートの癖とはいったい?
風切り音まではしないと思うが、
中域が出過ぎるのかな?
スリットタイプは中域が出にくく、低域だけを出す。
そんな印象だが、一度実験したいものです。 |
●側の部品をぜんぶ外しました。 |
●次にツキ板を貼ります。
接着にはタイトボンド(木工用ボンドの硬いやつ)と
アイロンを使い、できるだけ密着させてます。 |
●貼り終えたら一日以上放置。
軽くペーパーがけしてから塗装にはいります。
最近のマイブーム(マイブームって死語?)は
ブラックエディション。
このままぜんぶ黒にしようと思ったのだが、
BOSE=黒
ってイメージが強いので、黒にしても面白味がありません。
そこで |
●前回の201同様、
ローズウッド(シート)を貼ってみた。
シートなので木目は綺麗に出てる。
だが質感がイマイチなので
ちょっと厚めにクリアーを拭いてやり
さらにリアリティが出るよう仕上げました。 |
●部品はすべてオーバーホール。
このユニットはエッジが少し硬めなので、
柔らかくしてやります。
ここが音質に関る、重要なポイント。 |
●写真だと解らないが、
内部には吸音材を追加、音質調整をおこないました。
私はよく、箱に吸音材を追加するのだが、
この121は効果大でした。 |
●ユニットを取り付け |
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●完成!!! いかがでしょう。
前回の201同様、けっこういい感じです。
実際には気にならなかったが、この写真を見ていたら、ネットは黒のほうがいいかも?と思えてきました。
インプレは割愛させていただくが、ひとつ気になった事を書くと、
今回の121はエッジが少し硬かった。
それを入念に柔らかくすると、低音はもちろん、以前のようなバランス良い音が復活しました。
以前はさほど気にならなかったので、個体差があるのかもしれません。
エッジは硬さ一つで、フルチューンと同しくらい激変する、重要なパーツです。
持ってる方は一度チェックしてみてください。
さらに自分でメンテすると、愛着もグンッと湧いてきて、不思議と音も良く聴こえるはずです。
ということで、今回はメンテナンスの重要性に触れてみました。
最後に。
前回から引き続いたシートだが、見れば見るほどしっくりと馴染んできます。
この手の模様、以前は派手すぎとか気持ち悪い・・・なんて思ってましたが(笑
今回はこの模様単体ではなく、ツートンカラーという事が、功を奏したようです。
見れば見るほど、ますます好きになりそうなほど、色気たっぷりの雰囲気が出ています。
食べず嫌いみたいな状態だったが、食べてみる(やってみる)まで わからないもんなんですね。
オールジャンで使える、レスポンスの鋭いスピーカーでした。
次回、以前紹介したお気に入りのスピーカーですが かなり前なんで、もう一度レビューする予定です。お楽しみに♪ |