DIATONE DS-200Z パート2

極みとは?
それは、物事が行きつき、きわまるところである。

みなさん焼肉やお寿司は好きだと思いますが、私も大好きです。
高級な店などに出向きますと、必ずと言っていいほど” ”で食す。
そんな経験はありませんか。
タレやむらさき(醤油)もおいしいですが、”素材そのものの味を堪能する ”
そんな食材は、塩に限ります。
もちろん、それだけ品質に自信がある、とも取れます。

さて、そんなところをスピーカーに当てはめたのが
極みチューン

冒頭の説明通り、良質なユニット(食材)でなければなりません。
そんな極みチューンは、前回のDS-200ZAに施しましたが、
今回は同メーカー「 DS-200Z 」でおこないます。

文章負けしてるかもしれませんが、まァ多めにみてやってください。
それではスタート!


DIATONE DS-200Z 1992年 \60,000円(ペア)
メーカー解説:
方式 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式・防磁タイプ
使用ユニット 低域用:16cmコーン型 ・高域用:2.5cmドーム型
再生周波数帯域 45Hz〜32000Hz
インピーダンス
出力音圧 90dB/W/m
クロスオーバー周波数 5KHz
外形寸法 幅206×高さ333×奥行220mm
重量 6kg
完成!!!
交換したエッジ以外、見た目は変わりませんが、筐体は奇麗ですよね。
ここで終わりだったら、ページ作りがどんなに楽な事か(笑
まずはエッジの交換。
ユニットの多くは外張りがほとんどだが、私は内張りにする。
もちろん見た目の問題もあるが、一番はダンパーの問題。
よく鳴らされてるユニットや、経年劣化などなど、ダンパーにはヘタリ(凹)が少なからず生じている。
仮にヘタったダンパーにエッジを外張りすると、ダンパーが凹のまま接着されてしまい、
コーンのストローク量が減ってしまう場合がある。それは音にも大きなダメージを伴う。
そんなダンパーは特に、内張りにすれば、エッジの弾力でコーンが少し持ち上がり、ストローク量も確保できるという訳。
エッジの交換、特別難しい作業ではないが、知れば知るほど、神経を使うようになり、
それに対し、音は応えてくれます。
ダイヤ特有のガチガチエッジ。Zは5台目の作業だが、柔らかいものはありませんでした。
新品購入後、あまり鳴らさないままエッジが固まってしまったのか?
ダンパーはどれも、新品のような弾力がありました。
ONKYOのダンパー、みなさんBASSを持ち上げるのか?ヘロヘロの物も多いので注意が必要。
フレームに付いたボンドや、コーン端のエッジをそぎ落とします。
張替完了。オリジナルは洒落た茶色なので、少し雰囲気が変わってしまいますね。
エッジは種類により、音が変わる場合があるが、ユニットとの相性もある。
単純に布を貼ればいい、というものでもなく、仮に市販のゴムやウレタンに変えたからと言って、
完全な性能が発揮できているとは限らない。
これは少し硬め、これは柔らかめなどなど、奥が深く難しい面もあり、経験がものを言う。
逆に自作の場合、”調整 ”ができるので、ブーミーな音を多めに、少なめに、なんて事もできる。
私がチューニング依頼を受ける場合、とにかくその人に満足してもらいたい
だから、今まで使ってきたスピーカーや、普段お聞きになる音楽など、詳しく聞くようにしている。
スピーカーは基本的音質以外、傾向はどんな方向にも変えられます。
私が良いと思うのはあたりまえの事で、着眼点は「
一人一人に合う音を 」なんです。
そんな所が、ハンドメイドや私のようなチューナーの強みであり、極みとも言えるのではないでしょうか。
今回はこんな部品を使います。
コイルはOFCのものを一度バラし、巻き直し、空芯にして作ったものです。
だから2.8mHなど、微妙なものも作れるわけですが、ヒヤリングによりサジ加減を決めてます。
爽やかスマイルの男性が登場しました。
絶妙な加減やバランスを整える為には、このようにヘッドフォン的なヒヤリングをおこなう事があります。
ここに、私の笑顔を登場させる勇気はないもので(笑 素材に変わって頂きました。
楽器を少々たしなみ、聴き分けには自信がありますが、もぅ一つ、
年に一、二度、耳鼻科に行き、耳の検査をしています(これ大事)
初めて耳かきを使ったのって、何歳頃か覚えてます? 私は忘れました(笑
子供やペットを飼っている方なら、耳に関心がいく事もありがちですが、
より快適なオーディオライフをおくる為、一度検査や洗浄をしてもらってみては、いかがでしょうか。
結構変わりますよ。
さて本題に戻ります。左写真、左がノーマル、右がチューン後。
オリジナルのMP(メタライズド・ペーパー)コンデンサーも良い物ですが、音を聴く限り電コンに近い性質です。
そんな音を、より角を丸める為、Jentzenを使います。
オリジナルは2.7μF表記で実測3.0μF。あまり見かけない数値。
Daytonの2.7にしようかどうか悩んだが、より耳当たりの良いJentzenで、歪みが軽減される2個使いにしてみました。
実測は
2.8μF。この辺りも狙いで、3.2とか3.3などオーバーするものより、バランスは整います。
コイルは直付け、ケーブルは銀より線を追加、ノイズ軽減効果を狙ってます。
あたり前ですが、端子接合部はきちんと磨き、保護しました。
完成したネットワークを本体へ取り付け。まずは背面から。
次に内部へ取り付けます。ベースには振動軽減措置を、コイルは写真のように固定しました。
完成!!!
インプレは割愛しときます。
極みチューンの全貌をご覧頂きましたが、いかがでしたか?
えっ?部品変えただけ?いつものチューニングと変わってない!
チチチ、違いますよ-。
音色の方向性を決めるなど、悩み処は減ってますが、いつも以上に神経は使ってます。
何台かある中で依頼品もあり、その人それぞれに合わせた、セッティングをおこなった。
だからよけい、そうなったのかもしれません。
特にコイル。
オリジナルはスルーなので、「 その味を損なわない、かつ雑味を消す
そこは上のスマイル君でも解るとおり、かなり神経使いましたから。

話は変わりますが。
私は食べ歩きが好きで、昔は色々な店に行ったもんです。
中でも印象的な店は、一日限定2組か3組のステーキ屋。
もちろん要予約が必要ですが、幅20cm・厚さ10cmほどのヒレ肉に驚いたのもつかの間、
ナイフやフォークどころか箸さえありません。
「 手掴みで食わされた 」と言うか、手で食べるのがルールのお店です。
肉はほとんど生のような状態。
私は極レアが好みなので、うまかったが、彼女と行ったのが災いしたのか、
店を出た後二人とも、終始無言でした(笑

貴重な経験をしたもので、ある意味”極み ”の店かもしれません。
そんなお店は、中々無いと思いますが、絶対男同士で行くべきだったと、つくづく思いました。
これから気持の良い季節を迎えますが、生肉を手掴みで握りしめ、
外で味わってみてはいかがでしょうか。
なにか野生の本能が、目覚めるかもしれません(笑

最後に。
やっぱチューニングは楽しいですね。
今回の極みチューニング、オリジナルと同等の傾向で、極端に違いが明らかになる音ではありません。
ですが、使えば使うほど、長く聴けば長く聴いた分だけ、良さが伝わってくる、
一枚も二枚もオリジナルより上手な事でしょう。
それは・・・”真心 ”込めているからなんです・・・(///∇//)

さて、次に繋げにくい終わり方ですが(^^;
候補(手前にあり取り出しやすい)は何台かある中、次は何にしましょうね。
自作系もぼちぼち始めたいと思ってます。

      ・・・        ・・・・・