重い腰を上げるような気分、とまではいきませんが、
購入後、サラッと音出しした後また箱にしまい放置。
そんなユニットが少しありますが、この’FE138ES-R ’もその一つ。
まァ箱が無いので、そんなもんかと思いますが、ちょっと放置しすぎかもしれませんね。
一発目の音出し時、クリアー質の音だったが、箱に入れるとどんな音がするのか?
 FE208ES-R の小型版138の始まりです。


FOSTEX FE138ES-R 2008年 約\80,000(ペア)
メーカー解説:
インピーダンス
最低共振周波数 60Hz
再生周波数帯域 fo〜30KHz
出力音圧レベル 91.5dB/w(1m)
入力 75W(Mus)
Mo 5g
Qo 0.27
実効振動半径(a) 5.12cm
マグネット重量 1.490g
総重量 2.860g
バッフル開口寸法 φ125mm
箱から出した時’重い ’というのが第一印象で、かっこいい。
特徴はやはり’見た目 ’ですかね。
エッジ・コーン・キャップ、全て円ではなく、直線エッジが付けられている。
一発でFOSTEXと分かるこのデザイン、いいですね。
だが・・・まずこのコーン。パッと見「 ん?汚れてる? 」と思うような薄汚れた感じの色味。
以前中国から家電を取り寄せたとき、内部が砂埃で汚れていた、なんて事を聞いた事があります。
それとエッジやゴムリングの接着剤が、はみ出ていたり・・・何なんでしょう・・・精度悪しo(´д`)oハァー

中心部・銀色が、純マグネシウム合金のセンターキャップ。
マグネシウムと名売ってるユニットは高価な物が多いが、アルミなら半値で販売できるのか?
疑問に思う所もあります。
左・アルニコですが以外に大きい。一般的なメーカー製、フェライト防磁仕様よりも大きいですね。
フレーム
見た目はしっかりしているし剛性もありそうだが、付け根や肉抜き部など、何か不安な感じがしてきます。
ダンパー
これもまた凝った形ですね-。ただ、あまり良い動きをするようには見えません。
さて、もう一つのユニットを取り出したところ、スポンジ製の「 ガスケットがありませんヾ(。`Д´。)ノ
購入後、片側しか確認しなかった私も私ですが
ありえないでしょ
購入店に電話すると「 すみません。限定品なので予備が無い 」「 ウーファー用のならあるのですが・・・ 」
との回答。「 いらんわ!
めんどくさがらず、確認はすぐにしましょうね。と自分に言い聞かせながら、とりあえず
ガスケット作りました。
素材はブチルゴム。結果的にこっちの方がいいので、まァ良しとしましょう。
さっそくインプレに入ります(長いです)
まず一言
はぁ〜ヽ( ´д`)ノ 何なんでしょうこの音は
くそゲーならぬ、くそユニットとは、まさにこの事を指すのではないでしょうか。
新春より下品な言葉ですが、それだけガッカリしたもので・・・’運 ’が付くと思ってお許しください。

エージング後のインプレです。
とにかく尋常なじゃないほど、「
中域が凸 」バリバリにつっぱってる上に、凸の帯域はボーカルがザラザラ。
キーンという高周波に似たような、超耳障りな音も出る。
ボーカルものなんか、とても聴けたもんじゃありません。頭痛がしてくるほどです。
もっと500〜1K辺りが凸ならいいが・・・

高域は出てるようだが、とにかく中域にじゃまされて繊細な音が感じ難い、というかよく聞こえない。

さらに最悪なのが
低域
これも、中域にじゃまされてるところもあると思うが、基本的に’量感がまったく無く ’、元から出ないように感じる。
アンプでフルブーストさせても、ボッ-ボッ-ボッ-とモヤモヤしたフン詰まりの音で、キレもまったくない・・・
エッジが固まってるスピーカーって、こういう音が出るんですよね
これ、エッジとダンパーが特殊形状だが、わざとこういう風にしてるのか?たまたまそぅなったのか?
コーン・ストロークの動き、硬さは普通である。
だが、一般的なユニットが1cm程度動くとすれば、その半分くらいしか動かない(指押し)。
車で言うハンドルの遊びが無いと言うか、動く量が制限されている。余裕、余韻みたいなものが、まったく無い。

低域が出ないのは、「 ストローク量が少ない 」が、ほぼ原因と思われます。
1万円くらいのユニットならアルニコだし、思いきってエッジとダンパーを変えてみるかもしれません。
ただペアで8万ですからね-。
そんな勇気はありませんが、絶対に変わると思います。
DENONのスピーカーはこれの2、3倍は出ますからね。
出すぎとも言えるが、それでも超低音がズバズバ切れるから、聴いてて気持ちいい。


さて、十分すぎるほどエージングし、一週間ほどテストしました。

箱はメーカー製で約13L。この箱は今まで、色々なユニットをテストしてきた物です。
まず気になった事がフロントポートで、
40Hz〜120Hz ’をテストした結果、音が「 まったく変わりません
ポートに手を触れても、空気がぜんぜん出てきません。
これはまさに、エッジの固まったスピーカーそのものです。
密閉にすると、ちょっと量感へったかな?という微妙な程度。
それと、とにかく「 振動がひどい 」。
あまりにも振動 が酷いので、円形のバッフルを作り、ネジ留めしたほどです。相当パワーが出てる証なのか?
吸音材を箱の半分くらい詰めても、まったく治まらず。全詰めで、ようやく落ち着いたほど。

この振動だが、強力マグネットから伝わるパワーを、ストローク量が制限されたコーンでは制御しきれず、
余った力が振動となり、すべてフレームへと逃げてしまってる。
そんな風に感じました。
しつこいようだがエッジが固まったスピーカーも、振動をエッジで吸収できなく直でフレームに伝わるため、
同様の症状が出ます。

・・・肝心の低域だが、ユニットやポートから聞こえるわけではなく、完全な’箱鳴り ’の音。
これが「 バックロード専用ユニット 」の特徴なのか?
ただこれ、バックロードにしたらキレはどこから生まれるのか?
ボーボーとした音の歯止めがきかず、とても聞けたもんじゃない事が予想されます。
バスレフの意味がほとんど無く、’密閉 ’のほうがまだマシ、という結果です。
パワーがあるのは十分にわかったが、リミッターのかけすぎのように感じました。
良い音のするユニットは、どんな箱に入れても、そこそこ良く鳴るんですけどね。

JBLとビクターの’アルニコ ’は、ほんとに素晴しい音で、ボーカルの色気なんかは、アルニコでしか出せないんじゃない?
と思えるほど、繊細で味があります。
そんな、アルニコはいい音!という先入観があり、アルニコだから大丈夫だろうと、確認もしないで放置していた訳ですが、
低音が出ない上に、中域の耳障りな凸という、
とんでもない「 最悪の音 」暴れん坊のような結果でした。
8万円という値段も拍車をかけてると思うが、音に関しては、2万でも同じ事を書いたでしょう。

本当に残念です。

このユニット、見た目がかっこ良く、そのデザインに負けないような超かっこいい箱を作ろう!
と’気合十分 ’だっただけに、脱力感が大きく、やる気がなくなりました。
たぶんこの低域、ユニットの問題で、箱でどうこうとやりようが無い感じがします。
WEBで潜ると、3wayのMIDに良い、なんて文章を見つけましたが、
せっかくのフルレンジ、もったいないですよね。

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そこで、私のできる範囲ですが、少し特殊な事を試してみました。

@ネットワーク(補正回路)を作る。
これは説明書に載っていた周波数特性を見て(買う前に見ればよかった)
2K〜5Kと、10Kのピークを抑え込んだものです。
気の遠くなる作業で、12時間ぶっつづけ40通りほど、何度も何度もテストして作りました。
これは私的に「 大当たり
中域・ボーカルの嫌味な部分が凹んだ事により、ザラツキのない’自然 ’な音に変わりました。
なので高域の繊細さも、より感じられるようになります。
FOSTEXらしい中域はなくなりましたが、
その味を完全に消さずに「 中域の美しさ 」を感しられるようセッティングしました。

ただしソースによっては、「 まだまだうるさい 」と感じたので、それプラス’高域補正 ’を加えました。
この手のユニットを購入する方は、’音にシビア ’ですからね。
高域補正は、じっくり聴かないと解らない、微妙なレベルに抑えました。
STWを付けてる人は、より爽やかで’気持ちの良い音 ’になるでしょう。
ボーカルの美しさは、2wayなら簡単にアレンジできるんですけどね。


次に低域
A内部にSA/F80AMG仕込む。
DENONばりに、内部にF80を仕込んでみました。
とくに低域が出るF80AMGなので、量感はかなりUPしバランスは取れそうな感じがしました。
ただし小口径のさがというか、量感はあるもののキレがぜんぜんなく、気持いいとは言えません。
しばらく聴いてると、やはり中域の凸が勝り、気になってきた。
低域に関して出た結論だが、
FE138ES-R + 20cmウーファー + 密閉箱
これがFE138ES-Rを最大に生かせる結果で、ようやく’まともな音 ’が聴けるようになりました。
抜群に低域の良い密閉スピーカーがあるんですよ。
そこにFE138ES-Rを足せばいい、それだけです。
もちろんネットワークで、ある程度セッティングもしますけどね。
ただ作っても私は使わないので、欲しい人がいれば作る事も考えますが・・・

Bとっとと売ろう。
で、とことんやりつくした結果、Bにいたろうと思ってます。
たぶん208ES-Rも似た傾向だと思うが、私好みの音は「 無理 」というか、そこまでやる必要があるのか?と感じました。

とまァ、バスレフや密閉ではこのような結論だが、バックロードは聴いてないので何とも言えません。
私は長谷弘工業のバックロードしか所有した事がなく、まともなバックロード?は聴いた事がありません。
この138、中・低域が膨らめばいいように思えるが、基本的な傾向や中域のつっぱり具合は
そんなにかわらないだろう、との予想です。
一度バックロードを作ってみる必要があるかもしれませんね。ただあまり興味が無いので腰が上がりません(笑

これが補正回路(フィルター)の部品(片側)
配線は6Nだったか、2mmの銅単線を使います。コイルも若干良くOFCで、空芯は自分で作りました。
この手の部品は最近、安価な物の入手が困難になってきました。無いものは自分で作るしかありませんね。
右はMDF箱の接着。
で、こんな感じで 突き板を貼り塗装
細かいパーツを取り付け、完成!!!
本当はここに、完成した箱の写真がバーンっと載る予定でしたが。図面も完成してたんですけどね。
この装置だが
スピーカーケーブルの+配線を下のターミナル(赤)へ、上のターミナル(黒)から→スピーカーの+端子へ。
ようは+に割り込ませるだけの簡単な物です。

@スルー(銅単線)
A中域減衰
B中域減衰+高域減衰

となるわけですが、この形、一応スピーカー背面などに’ネジ留め ’できるよう考慮しました。
ですので2.5mmの穴を四つ開けてあります。
内部は’防振処理 ’を施したり、外部もできるだけ質感が高くなるように、拘って作ってみました。
これがこのユニットに対する私の「 意地 」だと思ってください(笑
たぶんこのような品は売ってないでしょうし、作る人もいなそうですね。
音は激変します。

これ、欲しい人がいれば作りますが、手間がかかるので外観は少々手を抜かせてくださいね。
全ての材料費は7000円くらい。部品のグレードを上げると、軽く倍以上かかりそうです。
これは周波数特性
この回路を割り込ませると、だいたいだがこんな感じになる。
だいたいのイメージですが、詳しく測定してみたいですね。

私が、ネットワークの’ネ ’の字も知らない何年か前、フォステクスに電話で質問した事があります。
その時電話に出たおじさんは、無知な私に’とても親切 ’で、丁寧に説明してくれました。
30分くらい話してたと思うのですが、ほんとに人のいい御方で、旧型FE87の音も相まりフォステクスが好きになりました。
オーディオショーなんかあると、真っ先にフォステクスに行ったもんです。

このユニットを使い、すごいかっこいい(デザイン)スピーカーを作って’フォステクスに送りたい
くらいの気持ちだったんですけどね。
今回は本当に、残念な結果で終わりました。

最後に。
ガスケットが無い、と出足からやられましたが、精度もいいようには感じられず、
値段を考えると、詐欺にでもあった気分。
だから多少いらだちながら、この文章書いたしだいです。
古くからのフォステクスFANをターゲットにしてるのか?どうかは解りませんが、
期待に胸を膨らませながら、やっとの思いで箱が完成!
そしていよいよ音出し・・・かわいそうに思えてきます(TT)
この手の物になると、ショップなどでじっくりと視聴してから購入したほうがいいかと思います。
結果が分れば、買わなかったでしょう。
私は’見た目 ’だけで衝動買いするので、たまにこんな失敗がありますが、
この’限定品 ’いまだに買えるという事は・・・さすがみなさんは良く分かってらしゃいますね(笑
ひょっとして、FOSTEXのこの手のウーファーも全部同じなのかな?
世の中の厳しい状況が続いておりますが、値段以上の質感だけでも、見せて欲しかったものです。
思った事をそのまま書いているので、誹謗的文章になったが、
FOSTEXだからこそできた!なんて言える物を作れるようがんばってくださいね。
説明書

      ・・・        ・・・・・