メンテナンスをしてると、様々な体験や驚きがある。
今回は急きょ、驚いたユニットがあったので、紹介する事にしよう。
時代もあってる、黒い三連星。 厳密にはこげ茶なんですけどね(笑
大型3wayが何台かあるので、それからやっつけようと思ったのだが、その上に乗っかてたのが、このSPたち。
エッジが全滅なので、とりあえず作ります。
似たようなサイズでも、151mm、153mm、158mmというように微妙に違う。
だからこんな具合で、まとめて作ってみた。ハッキリ言ってめんどくさい(笑
ストッキングの生地、一番幅広のおしり部分でも、130mmくらいしか対応できない。
なので薄め(1mmくらい)の、Tシャツに使われるような生地をを使いました。ただしこの生地も、けっこう伸び縮みします。
まだまだ作らなければならないが、材料が無くなってきたので、ついでに新ダンプ材も作ろうと思ってます。
製作より4日後エッジが完成。張替え終了まで6日ほどかかる。右上のユニット以外自作エッジ。
メーカーの公証サイズだが、左上(クロ)が21.5cm。 左下(グレー)が23cm。 右下(茶)が20cm。
エッジサイズは、左上(クロ)が一番大きい。
エッジの張替え後、裸のままスルーで音出しテストをする。で、驚いたのが左上のクロ。
このクロ非常にバランスが良く、フルレンジでもいけそうな勢いがある。
逆にやばいのが左下のグレー。これは上がまったく出ない。ここまで出ないユニットも珍しく、まるで1mH以上のコイルを付けているような感じ。 いささか不安だが、最終バランスは箱に入れてみるまでわからない。
右下の茶はその中間だが、どちらかと言うとグレーより。古いユニットの特徴が、じゅうぶんに感じる音。
というか、クロの上が出すぎているから、そう感じるかもしれない。
とにかくこのクロ、音がいい。上が出てるから、低域が感じにくい面もあるが、最終は箱に入れてみないとわからない。
この写真見てメーカーが解ったあなた、かなりの通と思われます。 グレーは色に特徴がありますね。
で、クロの音が気になったので、比較する事にした。
部屋の中をサーと見回し、見つけたのがSA/F80AMG。
フルレンジと比較すると解りやすいが、クロは7〜8KHくらいまでは十分に聞こえる。とくに中域の出方がいい。
エージングもできていないSA/F80AMGだが、この比較だと
最悪の音で、とても聴けるもんじゃない、と感じた。
次は不動の人気があるBOSE(11.5フルレンジ)
BOSEを裸のまま聴く人も少ないと思うが、これも大変バランスの良いユニット。
中域(ボーカル)のクリア加減は、BOSEのほうが若干クリアー。
だが聴こえ具合は、クロの圧勝。
とにかく能率が高い!BOSEでした。
以前、自作SPで使おうと購入した、Hi-ViのF5。
これは上が公証7KH。
中域はF5が若干クリアーで、上もF5のほうが出ている
バランスも良く聴こえるF5だが、ボーカルはやはりクロがいい。
右は私の自作SPに使った、ダイヤトーンのユニット。
このユニット、とにかく癖のある音だが、艶々で色気のあるボーカルに関しては、最高!と言っていい。
だが・・・
あくまでも写真の状態でのテストだが、バランスは圧倒的にクロがいい。上はもちろんで、中域はかなりクリアーに聴こえる。
ボーカルに関しては、方向性が違うので、なんとも言えないが、
クロはリアリティがあり、それも悪くない。
ここまで、かなりの好成績で進んできたクロ。 私は、ボーカルに関し、特にこだわりがあります。
最後に、最終兵器をぶつけてみました。
これはサンスイのユニットで、どんなSPに付いていたものかは解らない。
たぶん、大型3wayのミッド(スコーカー)だと思われる。
専用開発でしかもアルニコ(磁石)とくれば、想像できるかもしれませんが、ボーカルが超絶品!
艶・色気のこもり具合と、クリアーのバランスがとてもいい。美しい響きもあるが、リアリティもある。
そんな、いいとこどりしたような、ユニットです。
比較にならないかもしれないが、ようやくクロが色褪せて聴こえました(笑
だがこのクロ
25年前の物で、磁石も小さい。そんなユニットからこんな音が出るなんて! ほんとうに驚きました。
これもひとえにメンテナンス冥利につきる、いい経験だな〜、なんて感じました。

      ・・・        ・・・・・