●FOSTEX G750 ¥41,790(税込)ペア
●使用ユニット:7cmウーファー/ドームトゥイーター 
●インピーダンス:4Ω ●再生周波数帯域:90Hz〜30kHz    ●出力音圧レベル:80dB/W (1m) 
●入力:50W(Mus.)   ●外形寸法:82W×160H×118.6Dmm ●質量:1.4kg

G700どうよう、さっそくオーバーホールしましょう。
●中々いい面構えですよね。
ウッドが全体の輪郭を引き締め、際立たせてると思う。(デザイン)
●一通り音出しチェックを終え、バラシにはいります。
ユニットは六角ネジで固定のため、簡単に外せました。
●綿が写真のように配置してあり、思っていたよりもガランdo-でした。
ターミナルの裏側に、TW用コンデンサーが一つありました。シンプルですね。
●ウーハー。サイズのわりに、大きいマグネットが付いて・・・そうです。
カーバーで見えないので。防磁タイプ。
●こちらツイーター。まぁ一般的でしょうか。
●ウーハー裏側からエッジをチェックします。硬化もしてないし、いいコンディションを保ってます。
さて、まず外装の仕上げから入ります。
●染み抜きする前に、目立つ傷の補修をします。
400番→800番→1500番のペーパーで、軽く・やさしく磨きます。
同系色の塗料をのせて完了。肉眼では、もっとわかりません。
●染み抜き→乾燥→蜜蝋ワックスで仕上げ
●小さい穴は導管です。これは蜜蝋ワックスで埋めていきます。
数日すると、木が吸って、また穴が開くので、吸わなくなるまで蜜蝋塗りを、繰り返します。
●G700をUPしたとき書き忘れていたが、こういう金属パーツ(エンク)はまず、しっかり汚れを落とす。
次に磨く。最後にガッチリ「 コーティング 」する。
このコーティングが、
一番大事 な作業です。
完璧にコーティングしたいなら、ウレタンクリアー(2液が理想)を吹いてやればいいのですが
見た目の質感も変わってしまいます。
銀や銅、真鍮製の骨董品を持っていて、飾ってあるのですが、
クリアー吹いたものは、5年以上経っても、輝きが失われてないんですよ。
●これはマイクロファイバー。
中域の癖が改善されればなぁ、なんて思い、ちょっと詰めてみました。(上の写真・矢印)
●鉄製のグリルを外します。G700よりは、新しいということもあり、状態がいい。
念のため、ダンプ剤を極薄で塗付します。これでさらに安心できます。
●グリルを装着し、完成!!

じっくりエージングします。マイクロファイバーを詰めた効果が、どのように表れるか楽しみです。

●インプレ
G700に比べての印象だが
まず、中域の「 つっぱり感 」(こもり)が多くなった。
ツイーターの能率を下げたのか?ウーハーの能率が上がったのか?
ウーハーから出る中域が目立つようになる。
あいかわらず、ツイーターを下まで引っ張ってるので、残響音も多い。
ボーカルは前にでるようになり、聞こえやすくなったが、
輪郭がぼやけて、定位感も鈍くなった。
若干、低域の量感がUPしたが、このサイズなので気持ちの良いものではない。
無理してる、とも感じられる。
最初の音出しした瞬間から、違いが明白で
700が高級ステレオなら、750はラジカセ、ごく普通のスピーカー音になってしまった。
という印象。
10cmフルレンジ・密閉あたりと聞き比べしてみたい、とも感じるが
2wayならではのワイド感はある。
10K以上の高域は、700と同様でキツさが無く、柔らかく伸びているので
さらっとして気持ちいい。
全体音は厚くなったが、それは中域の凸が多い為で
バランスがいいようには感じない。
なので、マイクロファイバーを詰めてみました。
詰めた後は、若干だが中域の癖が低減しました。

見た目やサイズから、このG750は、G700の後釜だと思うのだが
違いを明確にする為の方向性は、悪くないと思う。
だがもう少し、700の良い所を引き伸ばしてやるような方向性で、色付けして欲しかったと感じました。

最後に。
G700を聴いた瞬間、「 ドキッ 」とするような印象深い音だったので、
期待を膨らませてしまった750は、よけい残念に思えてしまう。
このG750だけを聴けば、評価も少し変わってきたかもしれないし
フォステクスの、古〜〜いフルレンジなんかと比べると、高級感のある音色だが、
聞き比べをしてしまった為、違いが明確になってしまいました。
ただ音色は好みですからね。
G750の、普通っぽい音がいい!と言う人のほうが、多いかもしれません。

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