●DIATONE DS-300V \55,000(1990年8月発売) 2ウェイ2スピーカー・バスレフ方式・防磁タイプ 使用ユニット 低音用:16cmコーン型 高音用:5cmコーン型 インピーダンス 6Ω 再生周波数帯域 45Hz〜30000Hz 出力音圧レベル 87dB/W/m クロスオーバー周波数 1500Hz メーカー文句 高い評価を得たL.C.P.振動板をさらに進化させたS-L.C.P.(液晶ポリマー) 微細な信号に対するリニアリティを向上させています。しなやかな等音速2ウェイ。 300と300V、ユニットはほぼ同じかな。ツイーターのキャップと、コーンの色(素材?)が違う。 なんと音色は真逆。差別化してるのか?真相はいかに!? |
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●早速バラしますが、ユニットを止めるネジが見えませんね。 | ||||
●ツイーター。やっかいです、これ。 薄いアルミプレートで目隠し(化粧)をしてるので、これを外さなくてはなりません。 極細のマイナスドライバーをつっこみスキマを空けます。写真のように少し傷つきました( ̄Д ̄;; スキマが空いたら、ドライヤーなどで暖めながら、ドライバーを横にスライドさせます。 |
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●取れました。全面、両面テープ(黄色)貼りでした。上方向に力を入れすぎると、曲がってしまうので注意。 プレートの下はフェルトが張ってあり、その下にネジが隠れています。 これでようやく外せますね。 このツイーターは断線してるので外しましたが、音に問題なければ、外す必要はありません。 網ネットだけ外し、エッジの処理はやったほうがいいと思いますが。 |
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●ウーハーは比較的簡単です。周りに付いているゴムリングをマイナスドラーバーを突っ込み、少し持ち上げます。 ボンドが少ないので、簡単に外れました。 ネジが出てきましたね。これでユニットが外せます。 |
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●300Vの貴重?内部画像ですw フェルトが点々と貼ってあり、背面のみ綿。ダクトにもしっかりまかれている。 ツイーターの後側に「 フワッ 」とさせてるのが特徴的です。 |
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●底面。フェルトがビシッとひいてあり、さらにネットワークの下は2重になってます。 線材は普通ですが、ターミナルまで独立させてあり、ダイヤのちょっとした「 コダワリ 」がうかがえます。 |
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●↑ツイーター外したら、こんなの付いてた!一瞬ギョッとしましたwww ダクト穴から入ったもようですw (裏)見慣れたユニットです。 声(中域)に関しては、70年〜80年代前半のツイーターのほうが、厚めに感じますが、 高域の伸びは中々のもんです。 |
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●ツイーターにもエッジがあります。一般的に多いソフトドームでも、普通にエッジがあります。 ウーハーのエッジが「 硬い 」なら、とうぜんここも硬め。 指で軽く押し、少し動けばOK! ほとんど動かない?って場合が多いですね。 ドライヤーなどで軽く暖めて、マイナスドライバーで傷を付けるような感じでコスってやると 少し動きがスムーズになります。そんなんでも十分に効果があります。 |
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●フェルトと、エッジの接着を剥がします。 これはオーバーホールするので、全部はがしてますが、通常はコーン側のみでも大丈夫。 紙コーンの場合は、かなり難しくなります。 |
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●ユニットをわります。↑部、ネジとボンドで固定されてます。ネジを外してから、少しづつコジってはがします。 ここが結構大変なので慎重に。 はずれたものが右写真。矢印部、綿を取るとネジが出てきます。 |
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●ネジを外したら、慎重に剥がします。ここもボンド止めですが、比較的簡単にはがれます。 最後は、コイルの断線部を探します。 コイル末端を探し、削り、ハンダ付けするわけですが、誤って末端部を切ってしまうと、 ダンパーがじゃまで、また取り出すのが超大変です。慎重な作業を心がけましょう。 このツイーター腐食と言うより、配線間の繋ぎ目が弱い(そういう物が多い)。 巷の300や300Vは断線してるもの、多いですね。 |
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●センターキャップの凹みが激しいので、はがして修正します。 コーンがプラ製なのでシンナーが使え、簡単にはがれます。 プラキャップは癖がつきやすく、紙より修正が難しい。 |
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●ウーハー。マグネットもそこそこだし、フレームも強固で中々のもんです。 ですがエッジがダメですね(^^; とにかくガチガチで硬い。 処理してやれば、まったくの別物に変身します。 とりあえず、ビスコロイドを溶かし、除去してみましたが、フレームが邪魔でやりづらい(;´▽`A`` |
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●ビスコロイドを全て取り除いたら、自家製ダンプ剤を薄めに塗り、乾燥させます。 その後、ウーハーをエージング。 この時、断続的に超低音を出し、さらにブースとさせ音量を少しづつ上げていきます。 プラ製コーンなので、紙に比べると、ビビリだしが早いかな。 裸で圧力がかからない状態でやってるので、かなり音量上げてテストしますが、 通常はここまで上げないと思うので(飛びそうなほど)、音楽聴くには問題ないレベル。 ウーハーのコーンが「 紙→やわらかい音 」、「 金属系→硬い音 」とするなら プラ製は、中間でしょうか。 張りが少なく、癖が少ないのは金属系かな。ただしつやっぽさは、やはり紙ですかね。 ウーハーのエージングが終わったら、エンクロージュアに取り付け、完成! |
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●300と300Vを図で比較してみました。 図でみると、300がダイヤらしいサウンドに見えますが、ちょっと違います。 両方ともウーハー高能率で、300はわりとこもった感じ。 こもり系は声に艶っぽさがあるので、その部分は好きです。 300Vは、ツイーターを下まで引っ張ったシャープな声質。若干エコー感がある。 残響音や響きを少なくしていくと、モニター的サウンドになりますが この残響音があるからこそ、音楽が心地良いものになるとも思う。 ウーハーがスルーで、ツイーターを下まで引っ張ると、音の重なりが多くなり、逆に声がぼやけてしまう。 うまく打ち消し合う場合もあるが、やはりネットワークは大事になってくる。 高域〜低域の「 バランス 」という意味では、DS-55XLに一歩劣る気がするが、 声が適度にシャープで、どこか奥ゆかしい、そんな音は、巷で人気ありそうにも感じます。 300はダイヤらしいが、300Vは一瞬「 これダイヤ? 」と錯覚してしまうほどの音質でした。 この2つの違い、ダイヤサウンドの分岐点のようにも感じました。 300が発売されて 設計者a 「 これはダイヤの新しいサウンドだね 」 設計者b 「 でも売れないね 」 設計者a 「 やっぱ元のサウンドに戻そうか? 」 設計者b 「 う〜ん・・・両方やろうょ 」 そして300Vが発売された。 という事が、あったかもしれませんw (妄想です) 最後に。 メーカーは各スピーカーの違いを出すために色付けをしますが ダイヤトーンの場合、大きく分けると2つの傾向になります。 初期〜中期は300Vの音。 中期〜後期は300の音、ざっくりですが、そんな印象です。 刺激的な音は少なめですが、300Vは「 芯のダイヤサウンド 」を継承してる気がしました。 そしてそのダイヤサウンド、最後の継承が、DS-A7です。 |
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