●何年振りでしょうか。久々の登場になるダイヤトーン!
こちら常連様のたっての希望でチューンさせて頂きました。
最近はメリハリの強いJBLばかり聴いているので、ダイヤ
トーンがどこまで頑張ってくれるのかも見所です。
それではさっそくいってみましょう。
 U
●わりと綺麗な固体ですが、お決まりのエッジはカチカチでした。なので音出しする事もできずにそのまま作業に入ります。
●まずはエッジを軟化させるのに一週間〜10日くらい。次にユニットを装着しノーマル音の聴き込みを一週間くらいおこない、チューンの方向性を決めていきます。
●ネットワークの方向性(クロス値)がきまったのでチューンの開始です。まずは背面板を外します。精度が高めですが固着もなくすんなり外せます。
●内部。少しわかりずらいですが、両サイドにウーハーとツィーターのネットワークがそれぞれ取り付けられてます。
●コンデンサー(AudynCap)を交換しました。ネットワークはネジ留めで外すのは簡単ですが、取り付けはフェルトが邪魔でめんどいです。
●外装を綺麗にした後、逆の手順でもどしていき、最後にユニットを取り付け
●祝 完成!
●ツィーターは分解せずクリーニング磨きのみおこないました。
●背面。ターミナルもしっかり磨きました。
●ダイヤトーンって、この色使いが「ものすごくお洒落」ですよね。きっとセンスの良いデザイナーさんなのでしょう。
●日本製の中では、わりと高級の部類に入るダイヤトーン A7
久々の扱いでしたが、やはり日本製の作り込みははんぱないです。

エッジを軟化させたあとのノーマル音は、低域の量感が増えたのと同
時に中高域がこもり気味になりました。なので元々のクロス値1.5kHz
を、約2.5kHzに引き上げ、ウーハーから出る高域の量を少し多めに
することで、こもり気味の中域を解消させました。クリアー質で
自然なボーカルになり、全体音のバランスもだいぶ整いました。
ただAシリーズ全般言えるこの特徴的な低音、なんと言いますか、
アコースティクギターのように、箱全体で音が鳴るとでも言いますか、
低音がポートから出るのではなく、箱が鳴っているような聴こえ方
なんですよね。このあたりが好みの分かれるところでもありそうです。
頑丈でしっかりと作られた箱は箱鳴りが皆無のような気がしますが、
逆に箱全体から音が出てくる不思議なフィーリングです。ポート?
200Zシリーズはそのへん低域が普通なので聞きやすいです。
いずれにせよ、ダイヤトーンファンにはたまらない、この特徴的な音も
また一興かもしれません。
  レストア&チューン2020年バージョン、ダイヤトーンA7
これからどんどん希少な存在になっていきますが、
いつまでもがんばってもらいたいスピーカーに一つです

次回。次も久々、10Mスタジオの登場です。お楽しみに♪

DIATONE DS-A7 1995年 94,000円(ペア)
メーカー解説:ダイヤトーン工房50周年記念作品の第3弾として、
DS-A3型の基本設計を踏襲したスピーカーシステム。
方式 2ウェイ・2スピーカー・バスレフ方式
使用ユニット 高域用:4cmドーム型 ・低域用:16cmコーン型
再生周波数帯域 39Hz〜40000Hz
インピーダンス 6.3Ω
出力音圧 85dB/W/m
クロスオーバー周波数 1.5kHz
外形寸法 幅256×高さ410×奥行300mm 約L
重量 11kg(1台)


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