● 新年 あけまして おめでとうございます  2019年

HPの更新がとどこおっており、大変ご心配をおかけいたしました。 
ヴァリアスクラフトはまだまだ突き進みますので、 
これからもどうぞ、よろしくお願い致しますm(_ _)m  

今回はJBL4311のレストア&カスタムです。 
JBLと言えば4311と思われるほど有名なスピーカーですが、同時に大きくて高級 
というイメージを持たれる方も多いと思います。私の代ですと1980年代に流行った、 
ごっきゅっぱっ の日本製3wayスピーカーよりも一回り小さくて軽い、そして設置も 
しやすくて圧迫感も無い、そんなちょうどいいサイズが人気の理由だと感じてます。 

JBLではプロ用と民生用とで若干音色を分けておりますが、基本モニター調を基準 
とした音作りなので、音質は好みが分かれるところですが「
原音を忠実に再現する 」 
ということでは、他を抜きに出た実力があります。 
そんなJBL4311ですが、1970年代に発売された初代4310を初め、昨年12月に 
発売された新型4312Gを含め、現在まで10回マイナーチェンジがなされている、息 
の長いスピーカーです。 
スピーカーユニットの要であるマグネット、現在ほとんどがフェライト磁石ですが、近年 
ネオジウムに変わりつつあります。そんなマグネットも昔はアルニコ磁石が使われて 
いました。アルニコは磁力が強いとか、内磁型(フェライトは外磁型)だからなどの理由 
から「
アルニコ=音が良い 」というイメージ通りのスピーカーが多かったです。 

431シリーズでは1973年に発売された「
初代4310のみオールアルニコ 」の構成で 
、その後発売された初代4311や中・後期の4311Aでは、ウーハーとスコーカーが 
アルニコで、ツィーターのみフェライトという構成に変わりました。その後1980年代の 
4311B以降アルニコは消滅し、完全にフェライト磁石の構成へと変わりました。半世 
紀、50年経った今でもアルニコの人気は衰えず、「
オールアルニコ 」への憧れは強く 
要望も多いです。前置きが長くなりましたが、今回は4311オールアルニコカスタム、 
2019年・新バージョンのご紹介です。どうぞご覧くださいませ。 
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●こちらは昨年の9月頃より始めたレストアで、4311のグレーを3セット(6台)を同時に塗装していた模様です。
写真だとなぜか色味が違って見えますが、3つとも同じ純正グレーになります。丁寧に丁寧に4層構造で塗装しました。
初期型4311と後期型4311A(2セット)で、Aの2台は新品復活・純正仕上げ(中身はフルチューン)になり、初期型4311はオールアルニコへのフルカスタムになります。
●こちらはユニット。
ボーカルの要を担うスコーカー・LE5−2が並んでます。LE5はコーンが傷んでる物が多く、リコーンもできますがそれをやると音が変わってしまいます。
なので写真でもわかるよう、私は極力程度の良い品しか仕入れません。だから所有数も少なく、在庫してればすぐに予約でうまってしまいます。
431のオールアルニコ仕様の場合、4312AやMKUをベースにする事が多いですが、今回は4311なので、ツィーターは写真右側にあるLE20のカバー無しタイプを使います。
●まずはLE20をセットし具合を見てみます。
写真左が通常のツィーターLE25で、右の○いツィーターが変更するLE20アルニコツィーターです。
●左は元々の穴(開口径)で、そこにLE20をセットしてみました。開口径は大きいので問題なく収まりますが、裸のLE20だとやや大きすぎるので
●こんな感じでネジ留めができません。開口径を小さく加工する必要がありそうです。
ちなみにカバー付きLE20だと、開口径が小さくて収まらないです。
●次にLE20の位置。
こちらは元々付いていたLE25と同じ、開口径の中心にセットした場合。
LE20自体の大きさが小さめなので、バランスが悪く感じます。
●そこで少し斜め下にずらしてみました。
これはスコーカーLE5の中心と、LE20の中心位置(高さ)が同じになるように合わせたものです。見た目のバランスが良いので、この位置に決めたいと思います。
●位置決めができたら次は加工に入ります。
まずは元のネジ穴埋め。Φ2、3程度のネジ穴を埋める場合、つまようじがベストで役立ちます。
小さい穴だからといってパテのみで埋めるのは空洞ができる恐れがあります。傷ではなく穴なので、木で埋めるのが正しいやり方になります。
●次に開口径の縮小。
位置を大きくずらす場合は、4301で加工したよう、一度穴を埋めて再度開けなおす技法にしますが、今回のLE20は少しだけ斜め下にずらすので、上の隙間だけ埋めていきます。これでLE20の取り付けが可能になります。
●次は矢印部分。これはLE25の端子部分にあたる凹で、LE20では必要ないので埋めていきます。
カスタムして取り付けたLE20を元のLE25に戻すことは考えませんが、万が一に備え、加工部分や埋めたヶ所は、ハンマーなどで取り外しやすい構造にしました。念の為の保全です。
●一度塗装し、表面の具合を確認。凸凹を調整していきます。これで裸のLE20が取り付けできるようになりました。
ちなみに私は以前より、この部分にロングホーンを装着したいと思ってまして、誰でもポン付け交換できるロングホーンを作ろうともくろんでいたのですが、背後に見えるポートにぶつかるので断念してました。
●さて、LE20本体は小さいので、専用のカバーを作ります。まずはベニヤを写真のようにカットしました。
●板厚がLE20のフレーム厚と同じになるよう微調整しました。
●これで振動してもずれずに、しっかり装着できるようになります。
●バリを取り角を軽く削って仕上げていきます。
ドンピシャにするのがけっこう大変でした。
●LE20はこの位置でセットするので、
●フレームを拡大させたカバーを作りました。
このカバー、LE20のカバー付きタイプより一回り小さいです。理由はのちほど。
●LE20の取り付け加工が終わったので、次は塗装に入ります。
矢印部分は本体の下に位置するプレートを剥がした場所です。矢印の上、マジックテープを剥がした■部分もそうですが、元色はこんなに綺麗で、いかに汚れていたかがわかりますね。どんなに綺麗に見えてもクリーニングしたとしても、塗装した物と並べると雲泥の差です。まあ40年も経てば当然ですよね。塗装する事で完全な新品に戻ります。
●塗装で一番大事なのは「 下地 」であり、下地の仕上げ具合で完成度が変わってきます。
下地をやらない、汚れすら落とさずに適当に塗装する。そんな業者も多く、私のようなレストアする者が見ればすぐに解ってしまいます。私は目で見えない箱の内部から裏側、合わせ目の隙間など徹底的に下地作りをおこなってます。だから新品のようなオーラ放つ存在感になるんです。続く

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