●みなさんごぶさたしております。 U
更新が滞ってから、いつのまにかだいぶ月日が流れていましたね。U
ここのところJBLのレストアばかりに追われていました。U
そして久々の更新は、前回のDENON SC-E757 に続き日本製U
KENWOOD(ケンウッド) LS-K1 ヴァリアスクラフト初登場です!U
日本製の中ではダイヤトーンに次いで人気のあるケンウッド。U
その独創性は他のメーカーとは一味違い、音もまた風味豊かなものです。U
ケンウッドはどちらかというとヨーロピアンメーカーを意識したような音作りで、U
他の日本製とは雰囲気の違う音色が、40年前から今でも続いています。U
そんなケンウッドですが、今回の LS-K1 は約10年前、2007年頃に発売U
された機種です。いったいどんな音色が飛び出すのやら、さっそくいってみましょう!U |
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●正面と背面
パッと見3wayに見えますが、サイズからしても2wayプラス、スーパーツイーターといったところでしょう。
この時期のDENONも、こういった構成のスピーカーが多く発売されていました。ちょうど5.1CHとか7.1CHとかが、再ブームしたあたりだったと思います。 |
●写真だとサイズ感が掴み難いですが、高さ約30cmとかなり小さいスピーカーです。日本製では馴染みのある中型部類ですかね。ビクターSX-V1も同じくらいのサイズです。この外観はマホガニーでシックに仕上げられてますね。これよりさらに10年前の、1997年に発売されたケンウッドの名器 S270 がぱっと浮かんでくるほど、彷彿させるものがありました。わりと高級感のあるスタイルです。 |
●前回DENON SC-E757スーパーフルチューンと同様のチューンを施した、TEAC S300NEO を並べてみました。300NEOは当時のTEAC Sシリーズの復刻版にあたりますが、小さいけど以外にぷっくりして大きめのBODYです。箱の容量で低域を稼ぐスタイルですね。最近300NEOの中古がやたら多いですが、それはぶっちゃけ音が悪いからでしょう。LS-K1と比較しても、くらべものにならないくらい300NEOは音が悪いです。 |
●LS-K1、さっそくばらしてみましょう。まずは慎重に寝かせてユニットを外します。ウーハーは六角レンチで外せますが、ツィーターはネジが見当たりませんね。カバーを外せばネジが出る、というタイプでもなさそうに感じます。たぶん裏から外すのでしょう。 |
●ウーハーを外しました。箱の素材はMDF。内部は見えずらいですが、所々に補強されており、しっかりと作られています。他の日本製と同様、吸音材はかなり少なめでした。 |
●背面板が外れるようなので外してみます。これもよくある日本製のパターンですよね。長めの木ネジ10本でしっかり止められていました。 |
●パカッと外れます。
するとなにやら、ごつめのネットワークが現れました。 |
●向かって右がウーハー用で左がツィーターとスーパーツィーター用のネットワークです。ケンウッドは昔から、ネットワークのパーツには中上クラスの部品が多く使われており、いまでも感心するほどです。3ユニットとも12dB/octで、基本に忠実な作りです。一部コンデンサーを、柔らかい音の出るものに交換しておきます。 |
●こちらは12cmウーハー。コーンはカーボン系の繊維でできており、表面がざらついたタイプ。センターキャップはスエード調のものでした。エッジは厚みのあるゴム。ダンパーもしっかりしており、ストロークも十分です。DENONやビクターなど、古いウーハーはよくダンパーを強化・補強するのですが、こちらは必要ないほどしっかりしていました。違う意味ですが、ダイヤトーンの固まったものも、ダンパーは新品が維持されてます(笑 |
●マグネットサイズは普通。一応キャンセリングマグネット付です。この半分むき出しのカバーは、コストダウンかな? まぁカバーを付けなくてもいいと思います。それよりも、このウーハー、70年代のスピーカーを髣髴させるような”見事な鋳造フレーム
”です!こういうところに金かけてるのが、ケンウッドですよねー。良いウーハーです。 |
●となりに300NEOの13cmユニットを並べてみました。300NEOはウーハーの中心にツィーターを備えた、同軸型2way、コアキシャルユニットです。コーンは紙コート、エッジは布、フレームはスチールと極一般的なものです。裸で鳴らしてみると、やはりケンウッドの方が深みがあり、高級感のある音色でした。ただぜんぜん鳴らされていないような、まだまだ硬めの音でしたので、エッジとダンパー10%くらい、よく動くように再調整しました。 |
●ツィーターとスーパーツィーターは同じプラフレームにドッキングされたもので、裏側よりネジ3点で外せます。とりわけ綺麗で分解する必要はありませんでした。チューンしたネットワークをセットし、個人的に好きな吸音材(多め)を追加しました。写真では撮ってませんが、キャビネットにちょこちょこ付いた傷は全て補修しました。それと内部も少し補強を入れました。 |