●今回はトールボーイ特集・第二段、インフィニティ・リファレンス60 の紹介です。
インフィニティは過去、何台か取り扱いがあるが、印象的なのはやはり密閉型。
箱のサイズもわりと小さく、重低音が出るタイプではないが、スッキリした音離れの良さが印象的です。
 今回の60はトールボーイで、箱は5倍ほどの大きさがあり、しかもダブルウーファー。
そして密閉とくりゃ、どんだけの音が出るのか、楽しみでしょうがない。
ではさっそく、インプレッションといってみましょう。
INFINITY REFERENCE 60 1993年 \96,000円(1台)
メーカー解説:
方式 3ウェイ・4スピーカー・密閉方式
使用ユニット 高域用:EMIT-R型 ・中域用:12.7cmコーン型 ・低域用:20cmコーン型x2
再生周波数帯域 42Hz〜40000Hz
インピーダンス
出力音圧 90dB/W/m
クロスオーバー周波数 250Hz、4KHz
外形寸法 幅266×高さ965×奥行342mm 約50L
重量 22kg
●すぐにでも視聴したいところだが、エッジがxなのでまずは貼り替え
ようやく音出し、まずは一言
「 やるな〜 」

レビュー前に貼り替えがある場合は、小音量でチェックしながらの作業になる。
これの場合、ウーファーを1個付け音出し、2個めを付けてまた音出しといった具合。
ただのチェック・小音量にもかかわらず、ウーファーが1個でも2個でも、
どちらでもバランスのいい、落ちつきある音色が飛び足してきたので、
思わず「 うまいな 」と、口ずさむほどでした。
だから本格的な視聴時は、安心して聴く事ができました。

高域はやさしく柔らかい、それでいてキラキラ感も十分。
EMIT-R型というのはよくわからないが、音質はリボンのようにサラサラした感じです。
中域はやや凹、引っ込んだクリアー質で雑身はほとんど無い。
JBLなどのアメリカン・モニターとよく似ており、リアルな声質を堪能できる。
低域はまだまだま本調子ではなさそうだが、低い音もしっかり感じられる。
20cmのWとくりゃ、ブーミー気味だと想像してしまうが、そこは密閉の恩恵、
スッキリと心地良く、キレのいいビートなどなど、解像度の高さを味わう事ができる。

総じて。
全体的にスッキリした音質は、ピュアオーディオでも十分通用するほどでした。
特に悪い点は感じなかったので、チューニングの必要もなさそうだが、
もう少しエージングし、具合を確かめたいと思う。
それでは、どんな秘密があるのか?さっそく検証に入りましょう。

●写真だと大きく見えますよね。
でもそんなに圧迫感はありません。
DENONの80cmが、逆に小さいのかもしれません。

DENON SC-T33は大きさのわりに
重いな〜なんて思ったが、
こちらの60、
大きさのわりに軽い?そんな印象でした。

そして価格。
インフィニティのトールボーイは、定価が高く感じます
これも1本10万円。
ただこれに関しては、
音を聴けば納得させられます。
●ユニット外すとこんな具合。
ウーファー部は、
ユニットがギリギリ装着できるかできないかほど、
ぎゅうぎゅうに綿が詰められている。

MIDは独立型で、何か紙カップを樹脂で固めたような
そんなガチガチの素材でした。

ツィーター後ろも、綿が詰まってます。

ネットワークは背面ターミナルにあり、
ケーブルはほとんどギリの長さです。
●これがツィーターで、EMIT-R型というもの。
パッと見反射で金属板に見えたが、
よくよく見ると表面はフィルムでした。
繊細な感じなので、分解には注意をはらいます。
●こちらターミナル。
カバーが大きめですね。
●その大きいカバーと同じサイズの
ネットワークが出てきました。
基盤が二段重ね。
今回はいじる必要がないので
ツィーターのコンデンサーのみの交換です。
●で完成!!
艶消し仕上げだが、大きいので大変です。
大きくて武骨、迫力満点のボディからは想像できないくらい、
繊細でおしゃれな音の出るスピーカーでした。

大口径ウーファーのような、これでもかというドロドロした
低音は出ませんが、不足は感じません。
バスレフにすれば出そうですけどね。
このスッキリ感は長時間聴いても飽きが無く、
これはこれで「 ありだな〜 」と思わされるほどでした。

トールボーイは2回目ですが、なんとなく役割も
見えてきた気がします。
最初の段階で音のいいスピーカーに当たったのは、
ラッキーだったかもしれませんね。
もしかしたら理念が、ピュアオーディオなのかもしれませんが、
逆に5.1で使ってみたい
そんな事を思わせるほどのスピーカーでした。
●最後に。
JBL S8500を、4本使っているお知り合いがいるのですが、
見ためも音も、
たぶん”すごい臨場感 ”なんだろうなと、
今回の60を扱ってみて、何となく想像できました。

所有する喜びは大事ですよね。
それと5.1の場合、”ホーンは最も効果的 ”かもと
うすうす感じてます。

DENONのパキパキした中域は根本的に違いますが、
スピーカーはやはり、中域がキーマンなのかもしれません。
そろそろ新しいシステムを組んでも、いいかもしれません。
深みにはまりそうですが(笑

私が本格的5.1に目覚めたのは、一足早かったのか?
パイオニアのドルビー・サラウンド・プロロジックという物で、
毎日飽きもせず、パラメタ―やら何やらと操作し楽しんでました。
次にハマったのがTHX。
スター・ウォーズを最高の音で聴きたい!!
そんなところから入りました。
当時DVDやアンプなど、THXマークの入ったものが
たくさん売ってましたよね。
どうせならと7.1chにし、スタジオのような音が出るよう、
ずいぶん入れ込んでおりました。
ちなみにスピーカーは、ダイヤトーンのVF-30とVF-900です。
印象しか覚えてませんが、やけに凸ったスピーカーでした。

さてさて、次回もまたトールボーイ。
実は今、箱から4セット出したのだが、部屋が
いっぱいいっぱいなで、全部(残りの5セット)出せずじまい。
箱から出すと、気軽に置けなくなるのが困りものです。
ということで、お楽しみに♪

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