●今回はヴァリアスクラフト初となる”トールボーイ ”型、DENON T33 の登場です。
大きさのわりにはズッシリ重く、とても廉価版のような感じはしない。
果たして実力はいかに!?
DENON SC-T33 2001年 \18,900円(1台)
メーカー解説:
方式 3ウェイ・4スピーカー・バスレフ方式・トールボーイ型・防磁設計
使用ユニット 超高域用:ダイレクトドライブ型 ・高域用:2.5cmドーム型 ・低域用:12cmコーン型x2
再生周波数帯域 40Hz〜90000Hz
インピーダンス
出力音圧 89dB/W/m
クロスオーバー周波数 4KHz、16KHz
外形寸法 幅175×高さ800×奥行295mm 約23L
重量 14.6kg
●エッジはゴムで動作問題なし、さっそく音出し
まずは一言
「 だめだこりゃ 」

いきなり出てきたのは、シャリシャリした高域にパキパキした中域・・・
ボーカルのサ行・タ行に加え、ア行もかなり”耳につく ”
小さいユニットでボリュームを上げ、パキパキと音割れしてるような、そんな音質だった。
低域の低い音は多少出ているが、いかんせん中高域が強すぎで、かき消されてる。

外出中にがっつりエージングし、ふたたび聴いてみることにしてみたが、
やはり傾向は変わらずだった。
 一つ誤解しないでほしいのは、このレビューは音楽性・2chのもので、
5.1chとして音を聴いたわけではありません。

良い点と言えるかどうかわからないが、声質がかなりクリアーなので、
TVなどはとても聞こえやすい。ツィーターがポートと離れているせいか?
クリアーな声質と合いまり、声がビタッと”定位 ”する。そんなところだが、
やはり中高域シャリシャリ、声質のカサカサ感はなんとかしたい。
5.1の”フロント ”もしくはリア使いで、ここまで声を強調させる必要があるのか?
疑問も多々あるが、今回は豊かな音楽性の元に、まずは「 気持ち良く聴ける 」方向性を目指してみる。
そんなところで、さっそく内部検証へうつりましょう。
●高さ800なので、TVの横に設置するには
実用性の良さそうな高さです。

真ん中のインフィニティは高さ約1mですが、
ウーファーが20cmなので大きく見えますね。

●さっそく部品を外します。
●背面ターミナルを外すと、ネットワークが出てきました。
ですがケーブルが短く、写真の位置が限界。
●次はユニット、まずはカバーを外すのだが・・・
これがまたガッチガチに接着されており、
強引に引きはがすと、カバーが割れていきそう・・・
かなりたいへんで神経使います。
●で完成!!
想像以上に作業性が悪かったのと、このサイズなので
写真を気楽に撮れませんでした。
ですがメンテとチューニングはバッチリです。

まずは強すぎる中高域の能率を落とし、
音がより拡散するよう、フェルトを貼りました。
狙い通り落ち着いた音になりましたが、
それでもやや強めを残してのセッティング。

これで本格的に音楽を楽しむ人は少ないと思ったので、
5.1で使う事を前提としました。

一般的な小型2wayと比べると、2倍近くのコストはかかってる?
それでいて1本2万円という値段は、
かなりリーズナブルに感じました。
だから無理が生じたのか?
安かろう悪かろうでは、安くても意味が無い。
人により捉え方が違うので、一概に悪いとは言えないが、
ピュアオーディオ、
音楽を聴くためのものとしては、向いてません。
●最後に。
最初はどうなるかと思うほどだったが、最後にはだいぶバランスも整いました。
ただ未だに、トールボーイのメリットはどこにあるのか?と考えてしまうと、うまい答えがみつからない。
ただしこれ一台で、トールボーイを語る事はできませんけどね。
 見ための存在感は大きく、一般的な大型3wayよりも圧迫感が無いので、わりと設置しやすいと思う。
何より、トールボーイが部屋にあると”かっこいい ”とも感じました。
高級タイプなんか4台もあれば、それはそれはかっこいいだろうな、と想像してしまう。
映画を見るだけなら、これくらいクリアーの方がいいのかもしれませんね。
 まだまだ経験不足のトールボーイですが、今後は積極的に取り上げていきたいと思ってます。

PS,
実は第9弾(No,161)から、トールボーイ特集をやろうと思っていたのだが、
159と160を無理やり埋めるのも何なんで、No,159と中途半端ですが始めてみました。
なので次回も、トールボーイです。 お楽しみに♪


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