●お次はもっとも手間のかかる
エンクロージュアの補修に入ります。

元はツキ板+塗装仕上げ。
まずは全体の磨きから入ります。
あまり磨きすぎると木目が消えてしまうので
注意しながらほどほどにするのが コツですかね。
深い傷は消えないので 埋めて補修していきます。

磨き終わったら次は塗装。
今回はオイル仕上げですが 乾きが遅いのが難点です。
まず最初に これからやりました。
●乾燥中 別の作業に入ります。

まずは部品のグレードUP化。
ケーブルを交換します。
元のケーブルは異様に細いので 交換は必須でしょう。
太さだけでも すごい差があります。

矢印のコイルはさっき説明しましたね。
●コンデンサーも交換しました。
コイルを交換する必要はありません。
コンデンサーはかなり大型なので
写真のような取り付けになりました。

これだけでも 音が良くなりそうでしょ。
●ターミナルも交換。
●ここに取り付けるわけですが
●ネジは全て新品交換しました。
●これが(オリジナル)
●こうなります。
●さて、ぼちぼち箱が乾いてきました。
乾いてからさらに磨き 2度塗りをおこないます。
まだまだ先は長そうですね。
●数日経ったあと、クリアーを吹きます。
そこからさらに乾燥させたあと、磨いて完成です。
手間もかかりますが、期間もかなりかかります。

無垢の木で黒光りしてるような木材ってありますよね。
何度も何度も手で撫でられたような、
そんな雰囲気を目指し 仕上げてみました。
表面は何度も磨いてると平らになるので、
その分 写り込みも多くなりますが、艶は3部艶ほどなんです。

リアスピーカーのように 壁に直付けで使う事も考慮し
底もきちんと仕上げました。
カバーを付けると見えなくなりますが、フロントバッフルも、
もちろんやってます。
●箱が仕上がったので、吸音材を取り付けます。
ふかふかになりました。
●ここはポートの周り。
元々は薄いスポンジが貼られていましたが
劣化でボロボロでした。
●代わりにフェルトを貼りました。
あまり厚いものを貼ると、ネットの取り付けに
影響が出てしまいます。
●ユニットのオーバーホールが完成。
●そのユニットを取り付けます。
●背面板を取り付けます
●密閉に近い特性のせいか、
ご覧のよう、ほとんどのネジが錆だらけでした。
なのでネジは全て新品交換。
もちろんナットもワッシャ―も、
全てステンレスのものと交換しました。
●グリルも箱と同じよう仕上げました。
素材が木という事と、目が細かいので、
けっこう大変でした。

このグリルを取り付け
●完成!!! いかがでしょう。

今回のオーバーホール、音質改善はもちろんですが、
それよりも、できるだけ長く使えるよう、耐久性を考慮して、隅々まできちんと仕上げました。
すべては「 あと半世紀の為に 」と、できる事はすべてやりました。

今現在、このSP-30は作られてから43年ほど経ってます。
そしてあと50年もてば、100年ですよ100年!
100年、なんてロマンのある響きなんでしょう。
そんな思いで、丹精込めて仕上げました。

でもね、しょせんスピーカーは音がなんぼですから、見ため良くても音がダメだったら使われなくなりますよね。
だから当初より、最新機種のハイファイ音にも負けないような そんな音を目指しました。

グリルを付けるのと付けないのでは、けっこう音質が変わるので、ポートをどうするかなどなど
そんなところが一番の悩みどころでした。
個人的にはもっと太い音が欲しかったのですが、それだとこもりすぎにとられるで、ほどほどにしました。
アルニコのクリアー質な恩恵もあり、
これほんとに40年前の音なの? 」そう思われるようになったと思います。

上の写真で周波数特性がありますが、かなりフラット感がありますよね。
聴いた感じだと、フラットよりややクリアーかな、そんな風です。
このタイプはフルレンジとか3wayとかもありますが、
たぶんこの2wayが、一番バランスがいいような気もしました。
ソースはわりとオールジャンルいけますが、やはりボーカルが得意分野です。
独特な響きに酔いしれるのも、またおつなものです。

最後に。
この手のスピーカーを愛用してる方にとっては、たぶん懐かしい音だな、なんて感じることでしょう。
楽器を思わせる、この独特の響き方は、古き良き時代へと誘ってくれそうです。
どうか末永くがんばってほしい!そんなSP-30でした。

サンスイのスピーカーがこんなにいいとは、想像すらしてなかったのですが
すっかりはまってしまったので、次回も続けてサンスイ、中年期時代のスピーカーです。お楽しみに♪


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