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victor SX-WD1KT スピーカーキット 2006年 29,400円(ペア) |
●メーカー解説:自然な“木”の響きがストレートに味わえるウッドコーンスピーカー。 |
方式 |
1ウェイ バスレフ型 防磁形(JEITA) |
使用ユニット |
8.5cmコーンスピーカー |
再生周波数帯域 |
55Hz〜20000Hz |
インピーダンス |
4Ω |
出力音圧 |
81dB/W/m |
クロスオーバー周波数 |
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外形寸法 |
幅120×高さ160×奥行235mm 約2L |
重量 |
1.6kg |
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●今回はビクターから発売されている半完成品・組み立てキット「 SX-WD1KT 」の紹介。メーカーHPはこちら
箱(エンクロージュア)ができており、あとは部品を組んでいくというお手軽キット。
「 SX-WD5KT 」という2wayバージョンもある。
最大の特徴はなんといってもウッドコーン。
ウッドコーン=ビクターというイメージは、わりと定着してますよね。
半完成スピーカーやユニットは、メーカーならずともショップなどからも発売されている。
そんな組み立てキットの特徴は、ほとんどが”簡単で気軽に作れる ”といったところ。
とにかく部品点数が少ないので、考える必要もないほどだ。
ただそのてのキットには、どれほどの魅力があるのか?
わざわざ・・・めんどくさい、なんて思える場合もあるが、こちらはなんと言ってもユニットが大本命でしょう。
単品で販売されてないから、よけいこのユニットが聴きたくなりますよね。
今回ここで紹介するキットは中古購入。だからすでに組み立ててあり、塗装までされていたもの。
で、現物をみたところ、もう傷だらけムラだらけの最悪、トホホ状態でした。
音には問題なさそうなので、気をとりなおしてレビューにはいりましょう。
まずは一言
「 おっ、けっこう低い音が出てますね〜 」
このサイズ、やはり気になるのは低域だが、想像以上に低い音が感じられた。
箱には奥行きがあり、その長い奥行きを利用したような低域だが、それでも中々のもんです。
中・高域はけっこうなクリアー質で、全体は軽いドンシャリタイプ。
中域はクリアー質なので厚みがなく、ボーカルは少し色気がたりない。
だが一番問題は高域。
良く言うとキラキラな透明感があり、どこまでも伸びていくような爽快感がある。
悪く言うとうるさい、突き刺さる。
ソースにもよるのだが、私は後者に感じました。
キラキラが強いので最初は「 綺麗だなァ 」と感じたが、しばらく聴いてると疲れてくる。
エージングで改善できるのか?気になるところだが、とりあえず内部検証してみましょう。 |
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●ネジは六角で簡単に外れます。 |
●内部上 |
●内部下。
奥行きの遠近感が無いが、これでも20cmはあります。
そんな長い奥行きに合わせたような、長めのポート。
ビクターの小箱ではセオリーのようですね。
その他点々と吸音材が貼ってある。 |
●ユニット。
でました元祖?ウッドコーン。
口径は8.5cmという微妙なサイズ。
コーンのサイズに比べフレームが大きく感じるところは、
パークオーディオの8cmと似てますね。
エッジはゴムで弾力は問題なし。
マグネットサイズは普通。
フレームはプラスチック。
この形でアルミだったら、超かっこよさそう。 |
●フルレンジなので部品が少ない。
エッジは裏側より液体ゴムを塗り、補強しました。
ケーブルは純正、
ターミナルカバーは、しっかりダンプ。
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●さて、問題の箱。
綺麗でも汚くても、写真には写りにくい。
だからごまかしがきく・・・
というのはおいといて、とにかく大変な作業になり
10日くらいかかりました。
でユニットを取り付け |
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●完成!!!
外装は10日かかっただけあり、激変してるのだが、その良さが写真じゃ伝わらなくて残念です。
最初は艶消し〜3部艶に仕上げたのだが、どうもピンとこず、半艶仕上げに変更し、ようやく納得のいくものになりました。
半艶だがけっこう光沢感あります。
さてウッドコーンと言えばパークオーディオ(メーカー)もメジャーで、かなりがんばってますよね。
そのパークオーディオ製の”DCU-F101W ”
それは8cmのフルレンジだが、これと”けっこう似た音色 ”で、驚かされたほどです。
パークオーディオがビクターを意識してるのかどうかは分かりませんが、
ウッドコーンという共通点は、音色の傾向すら近いという結果でした。
肝心の高域だが、DIYのSA/F80AMGしかり、DCU-F101Wにいたっても高域に癖(特徴)があり、
いずれもキラキラ感が強く前に出るタイプです。
そんな高域が強いときは、中・低域を増大させ、全体のバランスを取ればいいんです。
一番簡単な方法はアンプでの調整。他には、箱を大きめに作るなどの方法もある。
小口径フルレンジには小口径ならではの良さがあるのだが、そこは大なり小なりスピーカー。
バランスが悪いと聴く気すらおきないですよね。だからフルレンジは難しく感じます。
最初に鳴らし時「 おっ!いいじゃん! 」なんて思ったが、鳴らせば鳴らすほど”変な音、嫌みな音に変わっていった ”
そんな経験はありませんか?
実はこれもそうで、エージングすればするほど高域が出るようになり、よけい突き刺さる音色へと変わっていきました。
中低域に関しては最初より具合が良くなり、中域では厚みも増し、低域の量感も若干増えました。
でもキラキラの強い高域には、未だに中低域は負けてます。
もちろん聴くソースにもよるし、好みにもよるのだが、J-POPではちょっと厳しいですね。
そこで
↑のような”サランネット ”を作りました。
布地は音響用を使い、それを二枚重ねにした事で、だいぶ高域も抑えられバランスが整いました。
これでようやく、お気に入りのボーカルものが聴けます。
スピーカーの場合、特にフルレンジは、鳴らす量により変化の度合いも変わるので、ネットの必要がなくなるかもしれません。
アンプのTREBLE下げてもいいんですけどね。
ネットは一応、ビンテージタイプと凝ってみました。
最後に。
ウッドコーンだからこういう音色なのか?数台の経験で結論は出せません。
だがいまのところウッドコーンのユニットは、どれも似たような傾向という結果でした。
結果はどうあれ、ビクターのウッドコーンを聴け、満足したしだいです。
それにしてもビクターって、センスいいですよね。で、↓同じフルレンジを同時視聴。 |
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●FOSTEXのFE103GL。
なんと4年ぶり、我が家に帰省してきました!!! まるで子供が帰ってきたかのような気分です(笑
このサイトを立ち上げたばかり、まだ私がピンのずれた事ばかり書いていた頃ですから(^^;
4年と言えど、時代を感じたほどです。
懐かしさと嬉しさのあまり、一気にリファインしたほどです。
自分で言うのもなんですが、4年前に補修したユニット、今でも機能は十分で音色もいい感じです。
なのでユニットと箱を、丹精込めて磨き上げました。
このスピーカーは、やはり見た目が最大の特徴ですから、サランネット外した方がかっこいいですよね。
そこでユニットに直接付ける鉄のネット。
これはオーナー様が取り付けたもので、ユニットを守るに加え、見た目も精悍になりました
オーナー様、大切に使っていただきありがとうございました。
また綺麗にし、嫁入りさせます。
チューニングも補修も最近では手慣れてきたせいか、やるのがあたり前になってしまい、
今では”時間ばかりかかってしまう ”という問題点もあります。
でも手抜きできない性分なんです。
どんなものでも、やっぱ綺麗なものはいいもんですよね。
すげーいい天気、さて車の洗車でもするか。なんてピカピカにすると”次の日必ず雨降るんです(TT) ”
今のところ100%かな、狙ってるわけじゃないんですけどね。
宮本武蔵の名言だったか?「 結果につながらない努力は、無駄だからしちゃダメ 」ってのがあった気がするが、
まさにそれの逆走かもしれません(笑
とにかくこれからも、一球入魂でいきたいと思います。
もっと密閉があった気もするのだが、とりあえず次回はダイヤトーンパート2、懐かしの音色特集です。
その他、自作系も並行(超怒級が現れそう)してますので、お楽しみに♪ |