●前回、フジクラCV-S5.5&フルテックバージョンを作りましたので、
今回はプラグにマリンコを使い、制作します。
材料はこんな感じ。
プラグは8215T&320IEC、マリンコの定番です。
●バイパス用のテフロン銀線は、太さ20AWG。
左はガラスチューブに通したもので、HOT側に使います。

なぜケーブルを分岐させ、バイパスのような形にするのか?
 ノイズと言われる高周波は、芯線の表面を流れる特性があります。
さらに抵抗値の低い導体の方が流れやすい、という事から、
銅よりも抵抗値の低い銀を用い、差別化を諮っております。
ようはバイパスにノイズを乗せ、中央で熱変換させ消滅させるという構造になります。
その為、本体〜機材まではクリーンな電流が流れるというわけです。
その他、多種なノイズに対応する為、外装シールド材なども使い、
できる限り排除し、バランスも取れるようにしています。
まァ理論上の事を、形にした結果ですかね。
●トロイダル&丸材をケーブルに装着します。
丸材には、まだまだ余っているクーナルを染み込ませます。
フォックを塗ったものもありますが、振動を制御する効果は定かではありません。
●銀線を本体のCV-Sに巻き、絶縁テープで固定します。
●さらにもう一本も巻いていきます。
●末端処理に入ります。
銀線をCV-Sの芯線にしっかり接着固定します。
CV-Sのよってある芯を一本だけカット。
そこのネジレに銀線を合わせます。
●ドイツWBT社の銀ハンダを使い、ハンダ付けします。
このハンダは融点が低くいので使いやすく、
サウンドも非常にクリアになる優秀なハンダです。
●インレット側。
●マリンコはフルテックのように簡単に装着はできない為、
できる限り薄く処理していきます。
●中央の装置を自作プラケースで覆い、更に銅テープを巻き、
傷・汚れ防止の為、透明シュリンクチューブで覆ってやります。
●最後に、カーボンチューブで覆っていきます。
このチューブも優秀なものらしいので使っていますが、
目に見える効果や、劇的な変化はありません。
一般的な布、ビニールや、通電する網編との違いは明らかですけどね。
●収縮チューブで処理し、ハイブリットケーブルの完成。
20mmの熱収縮チューブが、中々入らないほど太いです。
●ノギスで計ってみました。
19mmあります。
最太の所で21mmあり、見ただけでも大迫力のケーブルです。
●最後にプラグを装着し完成!
マリンコですら装着が困難な、フジクラ5.5。
オイルを塗りながら装着するなど、工夫も必要です。
●実際にお見せできないのが残念ですが、
径が20mmもあるケーブルになると、大迫力です。
見た目も音質も、ハイエンドに引けを取らないんじゃないですかね。

3.5に比べると少しだけ重心が下がり、さらにパワフルになった気がします。
綺麗系にこだわりたいなら、3.5がいいかもしれません。
マリンコのプラグはよく愛用しますが、中・低域に素晴らしいものをもってます。
以前制作した、RCAモンスター・ダブルケーブルを用い、
ミキサー&フルレンジで使うと、
いつものボリューム位置でも音圧が変り、明瞭に飛び出し来るのが感じられます。

ケーブル変えても・・・?
プラグ変えても・・・?
何も変わらないだろ。
そんな気持ちから入ってますので、微細な変化でも喜びが大きくなり、
作り甲斐もあります。

最近は電源やRCAケーブルも、ハイエンドと言われる物と比較しています。
だからこそ、自信を持って書く事もできている面があります。
ただハイエンドケーブルも千差万別で、好みでも大きく左右されてしまいますよね。
特殊な作り込、構造はたいへん勉強になっております。

過去の自己満足だけの文章、自信が確信に変わる瞬間でもありますが、
さらに登りつめていきたいと、思っています。

   ・・・・・・・・・・・・・・・