●さて今回は、線材も思考を変え、制作してみました。

ベースとなる線材は、THERMAX社製で、内・外の被覆はALLテフロン、銀線になります。
これを見た時、変わった線材かな?白だからいいかも知れない。
そんな気持ちで購入しました。
THERMAXといえば、以前モンスターRCAを制作した特に使用した線材です。
銀メッキですが、質はかなり良い方だと認識しております。
●外側の被覆をむいていきます。
銀の網編シールドが出てきました。
外側にうっすら浮かぶ模様、これが原因だったのですね。
●シールドをほぐしていきます。
中は4芯になってます。私との相性が悪い4芯ですが・・・
今回はなんと、4芯をひとまとめにし、それをホットとコールド(+-)で分けて使います。
これで悪い4芯イメージは、消えるかもしれません。
AWG16で、銀は4Nらしいのですが、確かめる方法もないので、さだかではありません。
ただこのような線材、中々入手できませんよね。
どんな音色を奏でてくれるのか、とても楽しみです。

以前、1mmの純銀単線ケーブルを聴いた事があるのですが、
高域が詰まったような、ナローな印象でした。
ただし、環境も機器もスピーカーすら違うので、それらが原因とも言えるでしょう。
純銀に期待しすぎたせいか?銀の単線は、良いイメージが湧いてきません。
だからより線を好んで、使用してるところも、あるかもしれません。


●こちらはグラウンド側に用意した物。
一般的なOFC銅より線で、太さはAWG14。
すずメッキ網編シールドで武装しています。
●それら3本を使い、ねじりならぬ三つ網にします。
三つ網は字の通り、3本ないとできませんからね。
これはこれで、ありえないでしょ。

グラウンド用のケーブルだけが柔らかく、クニャっとするので、
完全均等とまではいきませんでした。
一本の太さが7mm程ですので、けっこう迫力があります。
ここだけ見るてと、とても電源ケーブルには見えませんよね。
レリーフ?クリスマスに登場しそうな感じです。
●束ね終わったところで、被覆をむいていきます。
外側被覆のテフロンが薄いので、傷つけないよう、慎重にむきました。
まるでりんごの皮むきの要領です。
●むき終わり。
すごい物量でしょ。
1本でも十分に使えますが、
銀の繊細さに加え、太さによりパワフルなエネルギー感を狙っています。
●芯線を束ねました。
ここでねじってしまうと、さらに太くなり、
シューターのようなプラグでは、装着が困難になりそうです。
だから一度、このまま装着し様子を見てみる事にしました。
●せっかくの三つ網、しかも白なので、
シールドチューブは止めて、透明のスミチューブを使います。
チュービングしておけば、汚れてもさっと拭けますしね。
●スミチューブは20φ。
でも中々スムーズには入ってくれませんでした。
●やっと根っこまで押し込みました。
接着材付きのチューブではないので、
使っているうちにズレないよう、念の為、端に両面テープを貼ります。
●熱して密着させていきます。
端からゆっくり、少しづつおこないました。
●チュービングが完了。
このスミチューブ、縮んだ状態だと、柔軟性がよくありません。
だから取り回しが悪くならないよう、ケーブルを少し曲げた状態で、
チューブを熱していきました。。
チューブの長さが余計に必要になりますが、余裕ができ、曲げの自由度も上がりました。
●UP。
いい具合で引き締まりました。
チュービングしたので、ピュアホワイトがパールホワイトになった感じです。
もう少し透明度の高いチューブが欲しい所ですが、あるのかすら疑問ですね。
●フジクラVer.3同様、ノイズ吸収装置をWで装着しました。
まるでロボット系のノリです。
ようやくケーブルのみの完成。
今回は美しさにトコトンこだわってみました。
トロイダルはアルミ巻き。
丸材にはクーナル使用。
仕上げは透明シュリンクチューブ。
絶縁テープも、白を使いましたが、黒でも新鮮だったかもしれません。
●プラグを装着し、完成!
いかがでしょうか?この写真見てて、欲しくくなりますか?
これからは見た目の美にも、どんどん気を使いたいですね。
ネーミングは・・・ホワイトPチェーンかな?
スピーカーでも音がいいのに、見た目がカッコ悪いなぁ〜って物もあり、
逆にカッコいいのに、なんでしょうこの音は・・・なんて事もありますよね。

前フリはこのくらいで。インプレですが、
まず一言、とても華やかです。
パッーと音場が広がるような、高域が繊細でキラキラしています。
モヤッと感、つまった感じは皆無といったところでしょうか。
明瞭なだけに、硬い部類になります。
高級な雰囲気が味わえる音色ですね。
中・高域が綺麗なだけに、力強さはかき消されている気もします。
良く言うと上品。
例えばB&Wのスピーカー、高域が主張してる割にはうるさくなく、繊細で綺麗ですよね。
そんな雰囲気とも言えるかな。

安価なプラグやインレットに合わせても、それなりの高級感が出るような気がします。
そんな所は、銀の特徴が出てると言えますね。
多芯という所が、1芯とは違う何かが出てるのかもしれませんね。
ロジウムメッキなんかも、こんな感じなのかな?
太いだけが良いとは限らない、銀・より線の実力を再認識した日になりました。
●・・・久しぶりにプラグを変えてみます。
どう変化するのでしょう。
プラグを外した芯線の様子。
●SCHURTER4781に装着します。
やはりブレード部分に芯線が入りません。
矢印部分、芯線を何本かカットしようやく入れる事ができました。
もったいない。
今一度芯線を計ってみると、約1.5mmあり、
これはAWG16じゃなくて、14に近い、14と15の間位の太さだと判明しました。
他のプラグは5.5mmは入るので、気にしていませんでしたが、
SCHURTERに装着し、初めて気づいたしだいです。
SCHURTERはAWG14×3がギリギリです。
もちろんケース本体も、加工しています。
●入り口にはハッベルを装着します。
写真で分かるように、これグラウンドが真鍮のレア物です。
8215は銅合金なんで、旧製品なのかもしれません。
●ハッベル&シューター版の完成です。
プラグだけの違いで、マリンコとの比較ですが
正直さほど大きな変化は感じられませんでした。
力強さのあるマリンコですら、繊細な音が出てきたので、
ハッベルの場合、より繊細になってるはずです。
フジクラCV-Sの時は、ある程度分かりやすかったのですが、
ケーブルの依存度が高いのかもしれませんね。
いずれにせよ、透明感抜群な音色でした。

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